プロテインのデメリットはあるの?

トレーニング

こんにちは!管理栄養士の高安です。プロテインは手軽にたんぱく質がとれる便利な食品です。食事量を増やすことが難しいかたや、激しいトレーニングをしているかたにはプロテインはとてもおすすめです。良いところが多いプロテインには、デメリットはあるのでしょうか?

1日にプロテインはどのくらい飲めばよい?

プロテインを飲み始めて最初に迷うのが、1日どのくらい飲んだら良いのか?ということではないでしょうか?筋トレをしていても、していなくても、なんとなくプロテインを毎日コップ1杯飲んでいたりはしませんか?まず、そのプロテインが本当に必要なのか、1日の食事でたんぱく質摂取量がたりているのかしっかりと理解してから摂取するようにしましょう。

1日に必要なたんぱく質摂取量は以下の通りです。

 男性(推奨量)女性(推奨量)
18〜29歳65g50g
30〜49歳65g50g
50〜64歳65g50g
65〜74歳60g50g
75歳以上60g50g

参考:日本人の食事摂取基準(2020年度版)

それぞれの食品が含むたんぱく質の量はこちらを参考にしてください。

 たんぱく質(g)脂質(g)
鶏もも肉(皮付き)100g16.6g14.2g
豚肩ロース脂身つき100g17.1g19.2g
牛肩ロース脂身つき100g17.9g17.4g
鮭(ぎんざけ)100g19.6g12.8g
鶏卵1個7.3g6.1g
納豆1パック・50g8.3g5.0g
豆腐1/4丁・75g5.3g3.5g
無調整豆乳200cc7.2g4.0g
ごはん150g3.8g0.5g
食パン8枚切り1枚4.5g2.1g

参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

もし今の食事状況と必要なたんぱく質量を比較してみて、たんぱく質の摂取量が不足している場合は、食事でたんぱく質を増やすか、プロテインを使用して不足しているたんぱく質を補うかどちらかの方法で1日に必要なたんぱく質を摂取するようにしましょう。

プロテインを摂取するときの注意点

プロテインを摂取するときの注意点は以下の通りです。

1日のたんぱく質摂取量の範囲内で摂取する

プロテインがよいものだからと言って、プロテインの摂りすぎには注意しましょう。プロテインも過剰に摂取してしまうと脂肪となり体内に蓄積されますし、腎臓や肝臓などの臓器にも負担がかかります。あくまでも食事とあわせて1日に必要なたんぱく質摂取量の範囲でプロテインを摂取するようにしましょう。

便秘に注意

プロテインはたんぱく質を多く含む食品ですので、大量に摂取すると便秘になることがあります。便秘になると腸内環境が悪化し、体調不良の原因となることがあります。便秘を防ぐために、水分や食物繊維を積極的に摂取しましょう。プロテインと便秘についてはこちらの記事でもご紹介していますので、参考にしてみてください。

腎機能が低下している時は摂取量に注意

腎臓はたんぱく質の代謝産物である尿素やクレアチニンを尿として体外に排泄する機能があります。腎機能が低下している場合はたんぱく質の摂取には注意が必要です。特に高齢者は加齢とともに腎機能も低下しているので、たんぱく質が効率よく摂取できるからといって、闇雲にプロテインを摂取するのはさけ、医師や管理栄養士などの専門家に相談するようにしましょう。高齢者とたんぱく質についてはこちらの記事でもご紹介していますので、参考にしてみてください。

プロテインの誤った情報に注意

プロテインに関する誤った情報もありますので、注意が必要です。

プロテインは飲むだけで筋肉がつく?

プロテイン=筋肉のイメージが強いのか、プロテインを飲むだけで筋肉がつくと誤解しているかたもいらっしゃいます。そもそも、筋肉がつくというのは筋肉が肥大化(大きくなる)ことを意味します。トレーニングをして筋繊維を崩壊させ、その崩壊した筋繊維を修復させる時に適切な栄養と休養を取ることで筋肉は崩壊する前よりも大きく成長します。プロテインを飲むだけでは当然、筋肉はつきません。

プロテインは飲むだけでやせる?太る?

プロテインを飲むだけでやせる、もしくはプロテインを飲むと太る。という情報もみかけます。答えはどちらも間違いです。体重の増減は1日の消費カロリーと摂取カロリーのバランスで決まります。1日の消費カロリーが摂取カロリーを上回れば体重は減り、1日の消費カロリーが摂取カロリーを下回れば体重は増えます。1日の消費カロリーと摂取カロリーが変わらなければ体重は変わらないというのが体重の増減の基本的な仕組みです。

そして、プロテインはあくまでも「たんぱく質を多く含む食品」です。プロテインを飲むだけではやせませんし、太りませんので情報に惑わされないようにしましょう。

まとめ

プロテインは摂取方法を間違わなければデメリットになることは特にないといってよいでしょう。プロテインはたんぱく質を多く含む食品の一つです。他の食品に比べると少量で効率よくたんぱく質が摂取できるという特徴があります。その特性を理解し、上手に日々の食事にプロテインをとりいれてみてくださいね!

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ https://ncsracine.com/