エナジードリンクとは?エナジードリンクを摂取する時の注意点

食事と栄養

こんにちは!管理栄養士の高安です。最近は様々なエナジードリンクが発売されていますね。プロアスリートのスポンサーになっていたり、実際にエナジードリンクをアスリートが摂取しているのをみかけたこともあるかもしれません。今回はエナジードリンクの栄養やエナジードリンクを摂取する際の注意点についてまとめたいと思います。

エナジードリンクとは?

エナジードリンクは法律などによる明確な定義や基準はありません。一般的にカフェイン、アミノ酸、ビタミンなどの成分を含んだ炭酸飲料をエナジードリンクと呼ぶことが多く、清涼飲料水(※)に分類されます。活力増強や眠気覚ましなどに利用されることが多いようですが、あくまでも清涼飲料水なので医薬品や栄養ドリンクなどの医薬部外品のような効果は期待できません。

※清涼飲料水とは乳製品類やアルコール飲料以外の飲み物のこと

エナジードリンクに含まれる栄養

エナジードリンクに含まれる主な成分とその栄養は以下の通りです。

カフェイン

カフェインは食品成分の一つで、コーヒーやお茶、チョコレートやココアなどに含まれています。カフェインを摂取することで中枢神経系が刺激されるため、眠気が覚めたり、頭がスッキリしたりします。アスリートのカフェイン摂取に関しては、パフォーマンス向上に効果があるという研究結果が出ています。

一方で、カフェインを過剰に摂取すると、めまい、心拍数の増加、興奮、不眠、下痢や嘔吐などの症状がでることがあり、海外ではエナジードリンクの多量摂取による死亡事例も報告されています。日本でのカフェイン摂取量の目安はありませんが、海外では1日に200〜400mg程度とされていて、日本でも海外の摂取目安量をもとに注意喚起がされています。特に子供や妊婦、授乳中の方、カフェインに敏感な方はカフェインを多く含むエナジードリンクの摂取に注意が必要です。

アルギニン

アルギニンはアミノ酸の一種です。アルギニンは体内でも合成することができるため、非必須アミノ酸に分類されていますが、大量に作ることはできないことから、食品から摂取することが必須とされています。アルギニンは血管拡張作用や免疫機能を高めることが報告されています。

高麗人参

高麗人参は古くから漢方薬の原料として使用されています。主な生薬成分はサポニンで、疲労回復、食欲不振、血行不良、冷え症改善などを目的に服用されています。

ガラナ

ガラナはブラジルが原産地の植物で、種子の部分を薬用として使用します。ガラナにはカフェインやタンニンが多く含まれていて、アルコール抽出したエキスには強壮効果、疲労回復効果、鎮痛、解熱効果があるとされています。

これらの成分以外にもエナジードリンクには砂糖などの糖類が多く含まれているため、長期的に大量に摂取すると肥満、虫歯、糖尿病などのリスクも高くなります。一度に大量に摂取した場合は急激に血糖値が下がり、めまいなどの症状が現れるインスリンショックにも注意が必要です。

エナジードリンクを摂取する時の注意点

エナジードリンクを摂取する際、最も注意しなければいけないのがカフェインの摂取量です。カフェイン摂取によるパフォーマンス向上効果が多数報告されているため、エナジードリンクなどから積極的にカフェインを摂取している方もいらっしゃるかもしれませんが、先ほどもご紹介したように、カフェインを過剰に摂取すると、めまい、心拍数の増加、興奮、不眠、下痢や嘔吐などの症状がでることがあります。

コーヒーやお茶などカフェインを多く含む食品の摂取とあわせて1日300mg程度を目安にするようにしましょう。エナジードリンクの成分表示は100mlあたりで記載されていることもあるため、必ず1本あたり何mgのカフェインが含まれているか確認するようにしてください。
また、海外で製造販売されているエナジードリンクは日本で製造販売されているエナジードリンクよりも多くのカフェインを含んでいることもあります。いずれにしても、裏面表示などを確認し、1日のカフェイン摂取量を超えないように注意することが重要です。1日に何本もエナジードリンクを飲むのは避けたほうがよいでしょう。

まとめ

最近流行りのエナジードリンクはカフェインやアルギニンなどの成分が多く含まれており、エナジードリンクを摂取することによって活力増強や眠気覚まし、パフォーマンス向上などの効果が期待されています。効果が期待できる一方で、カフェインの過剰摂取による体調不良や糖類の過剰摂取も危惧されますので、メリットとデメリットをしっかりと理解した上で、エナジードリンクを摂取するか判断するようにしてくださいね。

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ https://ncsracine.com/