「筋肉」と「ビタミンD」の関係性

食事と栄養

こんにちは!管理栄養士の高安です。ようやく梅雨もあけてこれからが夏本番ですね!薄着になる季節を前に「筋トレ」を始めた方も多いのではないでしょうか?せっかくトレーニングをするのであれば出来るだけ効率よく「筋肉」をつけたいですよね。「筋肉」と聞くと「プロテイン」を想像する方が多いかもしれませんが、実は「プロテイン」以外の栄養素も「筋肉」の合成や働きに重要な役割を果たしています。今日は「筋肉」と関係の深い栄養素「ビタミンD」についてお話していきたいと思います。

「ビタミンD」とは?

「ビタミンD」は「脂溶性ビタミン」の一種です。(ビタミンに関する詳しい記事はこちらhttps://limitest.jp/meal/not-hear-vitamin/ )「ビタミンD」は魚介類やきのこ類に多く含まれています。「ビタミンD」は「カルシウム」の吸収を助けるため「骨」を強くする働きがあります。それと同時に、最近では「筋肉」の合成を促進する作用もあると言うことがわかってきています。

「ビタミンD」を多く含む食品と食品100g中に含まれる「ビタミンD」の値は以下の通りです。

ビタミンD(μg)
ぎんさけ・養殖15
かつお・秋獲9
めかじき8.8
干しいたけ12.7
きくらげ85.4

参考:日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年

「干しいたけ」や「きくらげ」など乾燥したきのこ類の多く含まれていることがわかりますね。乾物類は旨味成分も豊富ですので、積極的に料理に取り入れて頂くとよいでしょう。

「ビタミンD」の必要摂取量はどのくらい?

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020)」には「ビタミンD」の1日あたりの摂取基準値が定められています。

引用:日本人の食事摂取基準(2020年版)

「ビタミンD」の摂取が不足すると、「くる病」や「骨軟化症」、「骨粗しょう症」など骨が弱くなる疾患が発生する危険性があります。逆に「ビタミンD」を過剰に摂取すると血液中の「カルシュウム」の吸収が促進されるため「高カルシウム血症」の状態になります。その影響で血管や腎臓、脳に「ビタミンD」が過剰に蓄積し、「食欲不振」、「嘔吐」、「昏睡」などの症状が現れます。食品のみの摂取で「ビタミンD」過剰症になることはまれですが、「サプリメント」を多用している場合は「ビタミンD」過剰症に注意が必要です。

「ビタミンD」は体内でも合成できる??

「ビタミン」は体内で生合成することが出来ないため、食事から摂取する必要がある栄養素と言われています。ですが、「ビタミンD」はある一定の条件が揃うと体内でも合成することが可能な「ビタミン」です。「ビタミンD(正確にはビタミンD3)」は「コレステロール」が酵素で分解された「7-デヒドロコレステロール」が紫外線にあたることで生成されます。この反応は皮膚でおこります。皮膚で生成された「ビタミンD3」が血液中に入り、肝臓、腎臓を経由して「活性型ビタミンD」になるという流れです。体内の「コレステロール」から「ビタミンD」を生成するためには「紫外線」に当たることが必要不可欠なのです。

「紫外線」にあたると「ビタミンD」が生成されるのは食べ物も同様です。「ビタミンD」が多く含まれる「きのこ類」は生のまま食べるよりも日光に当てて乾燥させてから使うと「ビタミンD」の摂取量を増やすことが出来るのでおすすめです。

まとめ

「ビタミンD」は「筋肉」を合成する上で非常に重要な役割を果たしている栄養素の一つです。激しいトレーニングのあとは「筋肉」の合成を助けるために「ビタミンD」摂取を意識すると良いでしょう。「ビタミンD」は魚やきのこ類に多く含まれています。肉に偏ることなく、魚もしっかりと食べるようにしましょう。効率よく筋肉をつけるためには「たんぱく質」以外の栄養素も重要です。「ビタミンD」を意識して「筋力UP」に励んでいってくださいね!

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/