いまさら聞けないアミノ酸のお話

食事と栄養

こんにちは!管理栄養士/フードアドバイザーの高安ちえです。

いまさら人には聞けない栄養に関する基礎知識を複数回にわたって整理していこうと思います。まず最初は[アミノ酸]のお話から。

「アミノ酸」とは??

アミノ酸という言葉が一般的になってきたのはいつぐらいからでしょうか。

今や小中学生のジュニアアスリートでも当たり前のようにカラダ作りの為にとプロテインやアミノ酸を飲んでいる時代。

部活動をしているお子さんをお持ちのご家族とお話をすると、少なからずプロテインの話題になります。

ちなみに、私は中学高校とバレーボール部に所属していましたが、プロテインのプの字も聞いた方はありませんでした。年齢のせいなのか、単なる情報格差なのかは置いておいて、当時、[プロテイン]というものの存在を知っていたら、学生の私はどうしていたのだろうとたまに考えることもあります。

本題に戻りまして、アミノ酸とは??のお話。

まず基本を整理するとアミノ酸はカラダの構成成分である[たんぱく質]を構成している成分です。たんぱく質を構成するアミノ酸は全部で20種類あり、体内でつくることができる[非必須アミノ酸11種類]と、体内でつくることができないため食物から摂取する必要がある[必須アミノ酸9種類]にわかれます。

私たちが「たんぱく質」を摂取してもそのまま「たんぱく質」としては吸収されません。口の中で細かく噛み砕かれた後、消化酵素の働きを借りてアミノ酸に分解され最終的には小腸で吸収されて、筋肉や毛髪、ホルモンなどカラダの構成成分となります。

「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」

先ほども少し触れましたが、カラダを構成するアミノ酸には「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」の2種類があります。

体内でつくることができるアミノ酸(非必須アミノ酸):アラニン、プロリン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、システイン、チロシン、グリシン、セリン

体内でつくることができないアミノ酸(必須アミノ酸):バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、ヒスチジン、スレオニン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン

特に必須アミノ酸の中でもバリン、ロイシン、イソロイシンは分岐鎖アミノ酸(BCAA)といわれ筋肉に多く含まれています。つまり、筋力UPを目的としている方には欠かせないアミノ酸になります。また、トリプトファンは神経伝達物質であるセロトニンの原料となります。そして、セロトニンは脳内でメラトニンというホルモンを生成します。このメラトニンは夜になると分泌が上昇し、質の良い眠りをもたらすため安眠ホルモンと言われています。つまり、安眠ホルモンのメラトニンも元をただせば、必須アミノ酸のトリプトファンが原材料ということになります。

アミノ酸スコアとは

たんぱく質の栄養価を示す指標に[アミノ酸スコア]というものがあります。

簡単に言うと、必須アミノ酸の必要量に対して、その食品にそれぞれの必須アミノ酸がどれだけ含まれているか。を表したものです。アミノ酸スコアは食品が含んでいる必須アミノ酸量のそれぞれの必須アミノ酸の必要量に対しての充足率で表されます。つまり、9種類全ての必須アミノ酸の必要量を満たしている食べ物のアミノ酸スコアは100となり、[質の良いたんぱく質]ということになります。

一般的な食べ物のアミノ酸スコアをみてみると

肉類(牛肉・豚肉・鶏肉)100
パン44
魚類100
精白米65
大豆100
100

一般的には動物性食品の方がアミノ酸スコアは高い値になります。ただアミノ酸スコアが高いからとはいえ、動物性食品ばかり食べすぎると体重増加や生活習慣病の原因になることもありますので、注意してくださいね(詳しくはhttp://limitest.jp/meal/not-hear-protein/ )。アミノ酸スコアが低い食べ物であったとしても、他の食品と組み合わせて食べることでアミノ酸スコアを改善することは可能になります。

バランスの良い食事が全ての基本。質の良い栄養を摂るためにも、一つの食べ物に偏ることなく、様々な食べ物を組み合わせて毎日の食事を楽しんでいってくださいね!

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/