こんにちは!管理栄養士の高安です。「プロテインの上手な選び方とは?」の記事で「たんぱく質」の代謝についてお話させて頂きました。(詳しくはこちら上手な「プロテイン」の選び方とは? )今までも「代謝」については何度も触れていますが、今回は改めて「代謝」と「ビタミン」の関係についてお伝えさせて頂きたいと思います。
「代謝」とは?
私たちのカラダは数兆個の細胞で構成されています。それらの「細胞」は毎日「分解」と「合成」を繰り返しています。この「分解」と「合成」を繰り返している状態を「新陳代謝」といいました。体内に摂取した「食べ物」やカラダの組織を分解し「エネルギーを産生」する「カタボリック(異化)」の状態と、摂取した「食べ物」などからカラダの細胞を「合成」する「アナボリック(同化)」の状態を繰り返す状態です。以前、「食べ物」から体内で「エネルギー産生」をする過程として「TCA回路」をご紹介させて頂きましたが、みなさん覚えていますでしょうか?(詳しくはこちらhttps://limitest.jp/meal/metabolism-at-the-cellular-level/ )
「TCA回路」での「ビタミン」の役割
まずは「TCA回路」について簡単に復習しておきましょう。「TCA回路」は「ミトコンドリア」内に存在します。「糖質」、「たんぱく質」、「脂質」の「三大栄養素」の分解の過程で生成された「アセチルCoA」が「クエン酸」に分解されることから始まる9段階の代謝を「TCA回路」と呼びましたね。
この「TCA回路」の代謝の過程で「ビタミン」は重要な役割を果たしています。「ビタミン」の中でも「ビタミンB群」で「酵素」の働きを助ける「補酵素」として「代謝」にとってとても重要です。
「ビタミンB群」の種類と働き
「ビタミンB群」は「水溶性ビタミン」です。(ビタミンに関する詳しい記事はこちらhttps://limitest.jp/meal/not-hear-vitamin/ )
「ビタミンB群」の種類とそれぞれの役割をまとめました。
ビタミンB群の働き | |
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ビタミンB1 | 糖質、脂肪酸の代謝を助ける |
ビタミンB2 | 糖質、脂肪、たんぱく質の代謝に関与 |
ナイアシン(ビタミンB3) | 糖質、脂肪、たんぱく質の代謝に関与 |
パントテン酸(ビタミンB5) | 補酵素としての機能 |
ビタミンB6 | たんぱく質の代謝に関与 |
ビオチン(ビタミンB7) | 補酵素としての機能 |
葉酸(ビタミンB9) | アミノ酸、核酸の代謝に関与 |
ビタミンB12 | 細胞の代謝に関与 |
「ビタミンB群」は三大栄養素である「炭水化物」、「たんぱく質」、「脂質」の分解から「ミトコンドリア」内での「TCA回路」まで様々な「代謝」の過程で重要な役割を果たしています。「ビタミンB群」の摂取が不足すると「代謝」がスムーズに行われなくなり体内での「エネルギー」産生がうまくいかなくなってしまいます。
「ビタミンB群」の1日に必要な摂取量と多く含む食品は以下の通りです。
ビタミンB群の推奨量(18〜49歳) | 男性 | 女性 | 多く含む食品 |
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ビタミンB1 | 1.4mg | 1.1mg | 豚肉、うなぎ、大豆 |
ビタミンB2 | 1.6mg | 1.2mg | レバー類、牛乳、大豆 |
ナイアシン(ビタミンB3) | 15mg | 11〜12mg | レバー類、かつお |
パントテン酸(ビタミンB5) | 5mg | 5mg | レバー類、鶏肉 |
ビタミンB6 | 1.4mg | 1.1mg | かつお、まぐろ |
ビオチン(ビタミンB7) | 50μg | 50μg | レバー類、卵、大豆 |
葉酸(ビタミンB9) | 240μg | 240μg | レバー類、緑黄色野菜、大豆 |
ビタミンB12 | 2.4mg | 2.4mg | レバー類、カキ、さんま |
参考:日本人の食事摂取基準(2020)
まとめ
体内のエネルギー代謝にとって「ビタミンB群」はとても重要な役割を果たしています。最近疲れやすいな。と感じる時は「ビタミンB群」が不足しているかもしれません。様々な食品を組み合わせることで「ビタミンB群」の必要量を確保するようにしましょう。
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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/