こんにちは!管理栄養士の高安です。リバウンドしないダイエットのコツ、今回は運動に関してです。体重を減らすためには「摂取エネルギー<消費エネルギー」の状態を作ることが大切というお話をさせて頂きましたね。食事量を調整して1日の摂取エネルギーを削減することも大切ですが、運動によって1日の消費エネルギーを増やすことも大切です。食事コントロールと運動を組み合わせることでダイエットの効率は格段によくなります。また、運動することでストレス発散にもなりますので少しの時間でも毎日カラダを動かす習慣をつけることはオススメです。
ダイエットに最適なのは有酸素運動?無酸素運動?
運動には大きく有酸素運動と無酸素運動の二つがあります。それぞれの運動の特徴は以下の通りです。
特徴 | 具体例 | |
有酸素運動 | 酸素を使い体内の糖質・脂質をエネルギー源とする、筋肉への負荷が比較的軽い運動 | エアロビクス、ウォーキングなど |
無酸素運動 | 短い時間に大きな力を発揮する短距離走やレジスタンス運動などの強度の高い運動 | 短距離走、筋力トレーニングなど |
引用:厚生労働省の生活習慣病予防のための健康情報サイト「e-ヘルスネット」
上の表からもわかるように、運動で利用されるエネルギー源が脂質のため、ダイエット(特に体脂肪の減少)には有酸素運動が適していると言えるでしょう。有酸素運動によるエネルギー消費はまず最初に血液中の脂質が利用され、それが枯渇すると体脂肪を分解しエネルギーとして活用します。有酸素運動は20分以上継続した方が効果が高いと言われているのはそのためです。
無酸素運動も決してダイエットに効果がないというわけではありません。筋肉量を増やすことで基礎代謝量は増加するため結果的には消費カロリーを増やすことが可能となります。有酸素運動と無酸素運動を上手に組み合わせていくとより効率が良いダイエットができると言えますね。
1日の運動の目安はどれぐらい?
厚生労働省が発表している「アクティブガイド-健康づくりのための身体活動指針-」では運動時間の目安として18〜64歳は1日60分、65歳以上は1日40分を目標としています。まとめて運動する時間がとれない場合でも、歩くペースを早くしたり、歩幅を広くする、通勤を電車や車から自転車に変える、こまめに動いたり階段を使う様にするなどちょっとしたことから始め、筋力トレーニングやスポーツなどに取り組んでいくことを推奨しています。まずは今よりも10分多くカラダを動かすことから始めてみてはいかがでしょうか?
引用:厚生労働省「アクティブガイド-健康づくりのための身体活動指針-」
身体に負荷のかかりにくい「ウォーキング」から始めよう!
ダイエットのための運動と聞くとジムに入会したり、ジョギングやスイミングをしたりしなければと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。最も手軽に始められてカラダに対する負荷が少ないのがウォーキングです。最近では万歩計や心拍計がついた時計や携帯でも歩数を計測できるようになりました。まずは1日8,000歩、それがクリアできたら1日10,000歩を目指してウォーキングを始めてみてはいかがでしょうか?1,000歩多く歩くことで消費できるカロリーは30kccalです。歩く歩数を少しずつ増やしていくだけでも1日の消費カロリーを増加させることが可能になりますよ。
運動によって消費されるカロリーはどのくらい?
もうすでにウォーキングを始めていたり、他のスポーツに取り組んでいる方もいらっしゃるかもしれませんね。運動によって消費されるカロリーをまとめましたので参考にしてみてください。
厚生労働省が発表している「健康づくりのための身体活動基準2013」では、身体活動の強さを「METs(メッツ)」という単位で記載しています。「METs(メッツ)」とは身体活動の強さを、安静時の何倍に相当するかで表します。座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当します。
運動のメッツ表 | |
---|---|
3.0 | バレーボール |
3.5 | 自重トレーニング(軽度)、カヌー、ゴルフ |
3.8 | ダンス |
4.5 | テニス(ダブルス) |
5.0 | 野球、サーフィン、バレエ |
5.3 | スキー |
5.5 | バドミントン |
6.0 | ウエイトトレーニング(高強度)、バスケットボール |
7.0 | サッカー、スケート、ハンドボール |
7.3 | エアロビクス、テニス(シングルス) |
8.0 | サイクリング(約20km/h) |
8.3 | 水泳、ラグビー |
9.0 | ランニング(約8km/h) |
10.0 | 水泳(速い) |
10.3 | 柔道、空手、キックボクシング |
11.0 | ランニング(約11km/h) |
引用:健康づくりのための身体活動基準2013
運動中の消費カロリーは
消費カロリー(kcal)=メッツ×時間×体重(kg)
で求めることができます。
引用:健康づくりのための身体活動基準2013
体重60kgの男性が3時間練習をした場合の消費カロリーをスポーツごとにまとめました。
体重60kgのアスリートが3時間練習をした場合の消費カロリー | METs(メッツ) | 消費カロリー |
---|---|---|
バレーボール | 3.0 | 約540kcal |
自重トレーニング | 3.5 | 約630kcal |
ダンス | 3.8 | 約684kcal |
テニス(ダブルス) | 4.5 | 約810kcal |
ウエイトトレーニング | 6.0 | 約1,080kcal |
サッカー | 7.0 | 約1,260kcal |
ラグビー | 8.3 | 約1,494kcal |
キックボクシング | 10.3 | 約1,854kcal |
ランニング(約11.2km/h) | 11.0 | 約1,980kcal |
まとめ
効率よくダイエットをするためには食事のコントロールと運動を上手に組み合わせていくことが大切です。筋肉量が増加すれば基礎代謝量も増やすことができ、より痩せやすいカラダをつくることができますし、運動することでストレス解消にもなります。まずはウォーキングなど、簡単にできることから始めて徐々に運動を習慣化していきましょう!
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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/