こんにちは!管理栄養士の高安です。GWの大型連休も終わりましたね。みなさんの連休はいかがでしたか?私は四国まで足を伸ばして自転車をしてきました!最初は天気があまりよくなく観光メインだったのですが、後半は天気がよく気まぐれに色々な場所に行ってきました。その様子はまた次回ご報告しますね。
さて、前回「1日に必要なカロリーはどのくらい?」の記事で「基礎代謝」についてお話させていただきました。詳しくはこちら https://limitest.jp/meal/calories-needed-for-one-day/)減量しようと思った時に、単純に摂取カロリーを減らせば良いと考え極端なカロリーを制限する方もいます。果たしてその方法、正しい「体重コントロール」の方法なのでしょうか?
摂取カロリーが不足するとカラダはどうなる?
「1日に必要なカロリーはどのくらい?」でお話しましたが、「基礎代謝」は私たち人間が生命活動を維持していく上で最低限必要なカロリーになります。もしこの最低限必要なカロリーが食事でまかなえなくなった場合はどうなるでしょうか?摂取カロリーが極端に少なくなった場合でも生命活動を維持していくための「血糖」は確保しなければなりませんので、体内の「筋肉」や「脂肪細胞」を分解して「血糖」維持を優先させます。そして、カラダは極力エネルギーを消費しない「省エネ」モードに切り替わり、食べ物のエネルギーが入ってきた時にはなるべく吸収しようとします。
極端なカロリー制限はなかなか継続することが難しいのが現状です。むしろ制限していた反動で食べ過ぎてしまった。という経験がある方もいるのではないでしょうか?その場合、体内では「待ってました!」とばかりに枯渇していたエネルギーの吸収を始めます。そうすると今まで以上に吸収する力が強くなりリバウンドしてしまう。という現状が起きやすくなります。
前回もお話しましたが、そもそも私たちが食事をするのは1日の活動で消費するエネルギーを補給するためです。つまり、体重コントロールのためには「1日の活動で消費するエネルギー」の量をしっかりと把握し、そのエネルギー量に対して食事で摂取するエネルギー量を調整することが大切なのです。
1日に必要なエネルギーの求め方
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、1日に必要な摂取エネルギーは下記の計算式で求めるとされています。
推定必要エネルギー=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル
身体活動レベルとは日常の身体活動を、強度に応じて3段階(低い、ふつう、高い)に区分し数値で表したもので1日に必要な「エネルギー量」を計算する時に用いられます。身体活動レベルの分け方については下記の通りです。
身体活動レベル | ||
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低い 1.50(1.40~1.60) | ふつう 1.75(1.60~1.90) | 高い 2.00(1.90~2.20) |
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合 | 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合 | 移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合 |
例:体重70kgの30代男性、軽い運動習慣がある方の1日の推定必要エネルギー量の求め方
1)基礎代謝量を計算する
基礎代謝基準値 22.3(kcal/kg/日)× 体重70kg = 基礎代謝量 1,561kcal
2)身体活動レベルに応じた係数をかける
基礎代謝量 1,561kcal × 身体活動レベル ふつう 1.75 = 推定必要エネルギー量 2,732kcal
ということになります。基礎代謝量の計算方法については下記の表を参考にしてください。
引用:厚生労働省eヘルスネットHP
体重を増減させたい場合は「現在の体重」ではなく、「目標体重」で基礎代謝量を計算してみてください。「目標体重」の設定があまりにも非現実的になり過ぎない様に注意が必要です。
「目標体重」からの「推定必要エネルギー」の計算が完了したら、今のご自身が「実際に摂取しているカロリー」と「推定必要エネルギー」を比較してみてどうかを確認してみてください。そして、「推定必要エネルギー」量に近づけて行くために食事をどうして行く必要があるか。これを考えることが適正な体重コントロールの第一歩になります。
むやみやたらにカロリー制限していても効率よく減量することは難しいです。まずはしっかりとご自身の現状を把握することからはじめてみてくださいね。
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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/