ストレスを軽減してくれる物質がある?

食事と栄養

こんにちは!管理栄養士の高安です。みなさんは「オキシトシン」や「セロトニン」、「ドーパミン」という物質をご存知ですか?「オキシトシン」は「幸せホルモン」や「愛情ホルモン」とも言われています。「セロトニン」や「ドーパミン」は「ストレス」軽減効果があるとされている「神経伝達物質」です。今回は「ストレス」と関係の深い「オキシトシン」、「セロトニン」、「ドーパミン」について詳しく説明していきたいと思います。

「ストレスに負けないカラダを作るための食事」はこちらの記事でご紹介していますのでぜひ参考にしてください。

「オキシトシン」とは?

「オキシトシン」は下垂体後葉から分泌される「ペプチドホルモン」です。(「ペプチドホルモン」とはアミノ酸が2個以上つながって構成されているホルモンのことを言います。)「オキシトシン」は女性が妊娠・出産する際に大量に分泌され、乳汁分泌促進作用などがあります。「オキシトシン」は女性と関連の深い「ホルモン」ですが、男性にも存在することがわかっています。近年、「オキシトシン」は人間同士の接触や飼い主とイヌが触れ合うことによっても分泌されるとして注目を浴びました。「オキシトシン」は「自律神経を整える」、「ストレスを軽減する」、「免疫機能を正常に保つ」働きがあります。

「セロトニン」、「ドーパミン」とは?

「セロトニン」や「ドーパミン」は神経伝達物質の一つで脳や腸などで生成されます。体内の「オキシトシン」の分泌量が増えると「セロトニン」の分泌量も増加します。「セロトニン」は「自律神経」を整えたり感情や気分をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。分泌量が低下すると「うつ」状態や「睡眠障害」などの精神障害をきたす可能性もあります。

「ドーパミン」は「アドレナリン」の前駆体(「アドレナリン」を作り出す前の物質)です。「ドーパミン」は「幸福感」をもたらしたり「集中力」を高めるなどの作用があるとされています。「ドーパミン」の分泌量が低下すると「やる気」が低下することもあります。「ドーパミン」が過剰に分泌されるとアルコールやギャンブルがやめられなくなったりする「依存症」になってしまう危険性もあります。

「セロトニン」、「ドーパミン」は「アミノ酸」から作られる

「セロトニン」の材料は「トリプトファン」

「セロトニン」は「必須アミノ酸」の一つである「トリプトファン」から生成されます。「必須アミノ酸」は体内で合成することができないため、食べ物から摂取する必要があります。(「必須アミノ酸」に関する詳しい記事はこちらhttps://limitest.jp/meal/not-hear-amino/)「トリプトファン」は豆腐、納豆などの「大豆製品」やチーズなどの「乳製品」に多く含まれています。

「ドーパミン」の材料は「チロシン」

「ドーパミン」は「非必須アミノ酸」の「チロシン」から生成されます。そして、「チロシン」は体内で「必須アミノ酸」である「フェニルアラニン」から生成されます。「チロシン」も「フェニルアラニン」も豆腐、納豆などの「大豆製品」やチーズなどの「乳製品」に多く含まれています。

まとめ

今回ご紹介した「オキシトシン」、「セロトニン」、「ドーパミン」は「たんぱく質」と密接な関係があります。それぞれの物質の材料となる「たんぱく質」をしっかりと摂取することが「ストレス」軽減の第一歩となるでしょう。「たんぱく質」の消化・吸収には「ビタミンB6」などの「ビタミンB群」も重要な役割を果たしていますので、「たんぱく質」だけでなく「ビタミン」も一緒に摂取するように心がけてくださいね。

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/