「ホエイプロテイン」と「ソイプロテイン」は何が違う?

食事と栄養

こんにちは!管理栄養士の高安です。普段みなさんは「プロテイン」をどのような基準で選んでいますか?まず「プロテイン」を摂取する時に迷うのが「ホエイプロテイン」がよいか「ソイプロテイン」がよいかではないでしょうか?今回はそれぞれの「プロテイン」違いをご紹介しながら、「ソイプロテイン」について詳しく説明していきたいと思います。

「ホエイプロテイン」と「ソイプロテイン」の違いとは??

「ホエイプロテイン」の特徴

「ホエイプロテイン」と「ソイプロテイン」の大きな違いは使用している原材料にあります。「ホエイプロテイン」の原材料は「乳成分」です。「乳成分」から「カゼイン」という「リンたんぱく質」や「脂肪」を取り除いたものが「ホエイ」と呼ばれる成分です。「ホエイ」は「乳清(にゅうせい)」ともよばれます。ヨーグルトのうわずみ液が「ホエイ」です。「ホエイ」は吸収速度が早い「プロテイン」と言われています。

「ソイプロテイン」の特徴

「ソイプロテイン」の原材料は「大豆」です。「大豆」は「豆類」の中でも例外的に「たんぱく質」を多く含んでいる食品です。「大豆」には「女性ホルモン」である「エストロゲン」に構造が似ている「イソフラボン」という成分を含んでいます。そのため、「ソイプロテイン」は女性におすすめの「プロテイン」として紹介されることが多いです。「ホエイプロテイン」に比べると吸収速度は遅いという特徴があります。

「プロテイン」と「乳糖不耐症」

「プロテイン」を摂取するとお腹を壊し下痢になってしまう方がいます。その原因としては「牛乳」などの乳製品に含まれている「乳糖」の消化不良の可能性があります。これを「乳糖不耐症」といい、割と日本人には多い症状だと言われています。「乳糖」は「ラクターゼ」という酵素で分解されますが、「ラクターゼ」の分泌量が少ない場合、「乳糖」が分解できません。それに伴い、お腹が張ってしまったり下痢などの症状が出ることがあります。小さい頃から「牛乳」を飲むと下痢をしてしまう方は「乳糖不耐症」の可能性があります。

「乳糖不耐症」はアレルギー反応とは異なります。もし「ホエイプロテイン」を飲むと下痢をしてしまうなどという症状がある方は「ソイプロテイン」もしくは「ホエイプロテイン」の中でも「乳糖」を除去している「プロテイン」に変えて様子を見てみるとよいでしょう。

「ソイプロテイン」の原材料、「大豆」の栄養

「ソイプロテイン」の原材料である「大豆」は「たんぱく質」が豊富であるというのはもちろんのこと、それ以外にも様々な栄養効果があると言われています。「大豆」の栄養学的特徴は以下の通りです。

「アミノ酸スコア」100

食品に含まれる「必須アミノ酸」の配合割合を示す指標に「アミノ酸スコア」というものがあります。(詳しくはこちらhttps://limitest.jp/meal/not-hear-amino/)「ソイプロテイン」の原材料である「大豆」の「アミノ酸スコア」は100です。「アミノ酸スコア」が100ということは体内で合成することのできない「必須アミノ酸」がバランス良く含まれているということです。

女性ホルモンに類似した「大豆イソフラボン」

「大豆」に含まれる「大豆イソフラボン」は女性ホルモンの一つである「エストロゲン」と構造が似ていて、「エストロゲン」と同じような作用があると言われています。「エストロゲン」は女性の生殖機能の維持だけでなく、脂質代謝や骨代謝にも影響を及ぼします。加齢などにより「エストロゲン」が低下することで「骨粗鬆症」や「動脈硬化」などの症状が出る可能性もあります。「エストロゲン」と類似した作用をもつ「イソフラボン」を含む「大豆」を摂取することは女性にとって重要だと言えるでしょう。

腸内環境と関係の深い「オリゴ糖」

「大豆」には「オリゴ糖」という「少糖類」が含まれています。「オリゴ糖」は腸内環境を整えたり腸内細菌を増やす作用があると言われています。「大豆」を原料としている「ソイプロテイン」にも「オリゴ糖」は含まれていますので、「腸内環境」が気になる方は「ソイプロテイン」を摂取するとよいでしょう。

まとめ

「ホエイプロテイン」と「ソイプロテイン」の大きな違いは使用している原材料にあります。1日に必要な「たんぱく質」摂取量を確保するという観点からいうと、「ホエイプロテイン」でも「ソイプロテイン」でもどちらを使っていただいても問題ありません。ご自身にとってどちらの「プロテイン」が適しているかは、「味」「原材料の特徴」などを踏まえて選んでいただくと良いでしょう。

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/