こんにちは!管理栄養士の高安です。寒い季節になると手足やからだの冷えに悩む方も多いのではないでしょうか?冷え性といっても種類は様々です。冷え性には指先や足先が冷える「末端冷え性」、全身が冷たい「全身冷え性」、足先に加えてお尻や太ももが冷える「下半身冷え性」、お腹だけが冷えている「内臓冷え性」があります。冷えの状態をそのままにしておくと様々な不調が現れることもあるため、早めの対策が必要です。今回は冷え症の原因と冷えを解消するためのポイントとおすすめレシピをご紹介します。
冷え症とは?
冷え症の考えられる原因は以下の通りです。
筋肉不足による基礎代謝の低下
筋肉量が低下すると基礎代謝が低くなり、体内での熱産生量が低下し、太りやすく冷えやすくなります。基礎代謝とは安静時代謝とも言われ、じっとしていても自然と消費するエネルギーのことを言います。(詳しくはこちら1日に必要なカロリーってどのくらい?)冷え予防のためにも日頃から適度な運動をすることで筋肉量を維持し基礎代謝を高くしておきましょう。
自立神経の乱れ
私たちのカラダは外気温によって血管を収縮、拡張させることで体温を一定に保つ働きが備わっています。外気温が暑い時には血管を拡張して熱を逃し、外気温が低い時には血管を収縮して熱が逃げない様にしています。この血管の伸び縮みを調整しているのが自律神経で、自律神経はストレスや偏った食生活によって乱れるとも言われています。自律神経が乱れると冷えの原因になることがあります。
貧血
貧血とは、血液中のヘモグロビンが少ない状態をいいます。ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ役割をしているため、貧血になると全身に十分な酸素が行きわたらなくなり、息切れや倦怠感、血行不良などの症状が出てきます。体内で熱を産生するためには酸素が必要なため、貧血の状態が続くとカラダが冷えてしまうことがあります。一般的な貧血は鉄欠乏性貧血と呼ばれ、鉄分の不足が原因です。
「冷え」を解消するためには
筋肉をつけることで基礎代謝をあげる
基礎代謝に関与している臓器とその割合は下記の通りです。
引用:厚生労働省eヘルスネットHP
基礎代謝に占める骨格筋の割合は22%と高いため、筋肉をつけることで基礎代謝をあげることが可能になります。筋トレなど適度な運動をすることで、しっかりと筋肉をつけておくようにしましょう。
たんぱく質を積極的に摂取する
食事をしたあとにカラダが暖かく感じたことはありませんか?これは食事誘発性熱産生といって、食事をしたあとに安静にしていたとしても代謝量が増える作用のことです。体内では1回の食事で摂取エネルギーに対して約10%の熱産生が行われています。
食事による熱産生の量は摂取する栄養素によって異なります。糖質のみの場合は摂取エネルギーに対しては約6%、たんぱく質のみの場合は約30%、脂質のみの場合は約4%の熱産生があります。たんぱく質は糖質や脂質に比べて食事誘発性熱産生が高いため、たんぱく質を積極的に食べることで体内での熱産生が多くなり体内が温まりやすいと言えるでしょう。
また、たんぱく質は筋肉の材料となるため、1日の必要量を意識的して摂取することが大切です。
カラダを温める食材を摂取する
カラダの中から温めることで「冷え」を改善することも可能です。唐辛子や生姜などの香辛料やかぼちゃ、にんじんなどの根菜類はカラダを温める効果があると言われていますので日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?また貧血を予防するためにレバーやひじき、小松菜など鉄を多く含む食材を摂取するもの良いでしょう。カラダを温める食材は比較的寒い地域や寒い時期に収穫されるものに多い様ですので食材選択の参考にしてみてください。
冷え解消レシピ!サバの生姜スープ
材料(1人分)
材料 | g | 切り方など |
さば水煮缶 | 1缶(200g) | |
小松菜 | 1株 | 3-5cm程度のざく切り |
にんじん | 5cm程度 | 短冊切り |
しめじ | 1/4袋 | 石づきをとりほぐす |
生姜 | 1片 | すりおろし |
A:顆粒中華スープの素 | 小さじ2 | 食塩不使用のもの |
A:塩 | ひとつまみ | |
水 | 200cc |
すりおろした生姜と水を鍋に入れ弱火にかけ5分ほどしっかりと煮込み、さば缶、野菜を入れさらに煮込みます。野菜が柔らかくなったらAの調味料を入れて味を整えて出来上がり。しっかりと煮込むことで生姜の辛味がやわらぎ、食べやすくなります。
「冷え解消レシピ!サバの生姜スープ」の栄養価
カロリー | 380kcal |
たんぱく質 | 44.0g |
脂質 | 21.8g |
炭水化物 | 6.9g |
食塩 | 4.7g |
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
まとめ
冷えの状態をそのままにしておくと様々な不調が現れることもあるため、注意が必要です。今回ご紹介した冷え予防のポイントを参考にして頂き、早めの冷え対策をしていってくださいね!
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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ https://ncsracine.com/