こんにちは!管理栄養士の高安です。今まで複数回にわけてお伝えしてきた「リバウンドしないダイエットのコツ」の最終回です。
過去の記事はこちら
リバウンドしないダイエットのコツ
https://limitest.jp/meal/diet-that-does-not-rebound/
リバウンドしないダイエットのコツ-1日の必要エネルギーを計算する-
https://limitest.jp/meal/diet-that-does-not-rebound02/
リバウンドしないダイエットのコツ-1日の摂取エネルギーを計算する-
https://limitest.jp/meal/diet-that-does-not-rebound03/
リバウンドしないダイエットのコツ-適度な運動を組み合わせる-
https://limitest.jp/meal/diet-that-does-moderate-exercise/
今回のテーマは「カロリーにとらわれすぎない」ということです。今まで散々、体重コントロールの基本は1日の摂取カロリーと消費カロリーのバランスだと言ってきたのにここにきて今さらなんで?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。カロリーを意識する必要が全く必要ないというわけではありませが、カロリーばかりに気を取られすぎると摂取した食品の「栄養の質」を見落としてしまうことがあります。この「栄養の質」はカロリーと同じぐらい重要です。
栄養の質は「PFCバランス」
「PFCバランス」とは総エネルギー摂取量に対する「たんぱく質(P)」「脂質(F)」「炭水化物(C)」由来のエネルギー摂取量の構成比のことを言います。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」に記載されている理想的なPFC比率は以下の通りです。
総エネルギーに占める割合 | 1gあたりのカロリー | |
---|---|---|
たんぱく質(P) | 13〜20% | 4kcal |
脂質(F) | 20〜30% | 9kcal |
炭水化物(C) | 50〜65% | 4kcal |
参考:日本人の食事摂取基準(2020年度版)
PFCバランスが先ほどご紹介した比率におさまっている食事が「バランスが整っている食事」といえます。現代の日本人の食事は、以前に比べ「欧米化」していると言われています。食事が「欧米化」すると、食事に占める「脂質(F)」エネルギー比が多くなっている傾向があります。「脂質(F)」エネルギー比率の多い食事を続けることで、肥満や生活習慣病になる危険性が高まり注意が必要です。特に「外食」が多かったり、「揚げ物」などの油っぽい食べ物が好きな方は要注意ですね。リバンドしにくいダイエットのためには、カロリー計算だけではなく、栄養の質であるPFCバランスにも注目することも大切です。
1日の摂取カロリーだけ気にしていればよいわけではない?
お菓子から摂取する600kcalと主食・主菜・副菜を組み合わせた食事から摂取する600kcal。果たしてこの2つの600kcalは同じでしょうか?カロリーは気になるけど甘いものは食べたい。という方が陥りがちなのがお菓子だけで食事を済ませてしまうケースです。それぞれの食事のPFCバランスを比較してみましょう。
カロリーだけみてみるとどちらの食事も600kcalですが、PFCバランスを比較してみると差は歴然。主食・主菜・副菜をバランス良く組み合わせた食事のPFCバランスは理想的なバランスに近いのに対して、お菓子だけで摂取した600kcalは脂質エネルギー比率が47%を超えています。
1日に摂取するカロリーさえ1日の必要エネルギーを上回らなければ問題ないというのは少し間違いです。確かに、摂取カロリーが消費カロリーを下回れば体重は増えないかもしれませんが、身体の中身はどうでしょうか?体脂肪が高めだったり、中性脂肪やコレステロールなどの血液検査の数値が高かったりはしませんか?同じ600kcalの食事を摂取するにしても、その中身が異なればそれらの食品を取り入れている私たちの身体の構成もおのずと変わってきます。カロリーだけでなく、栄養の質にも少し目を向けてみてはいかがでしょうか?
カロリーだけでなく、食品のカテゴリーも意識する
栄養バランスを整えるためには、カロリーだけでなく食品のカテゴリーも意識することが大切です。炭水化物を多く含んでいる「主食」や「果物」のカテゴリー、たんぱく質や脂質を多く含んでいる「主菜」のカテゴリー、ビタミンやミネラル、食物繊維を多く含んでいる「副菜」のカテゴリー。この3つをバランス良く摂取することで食事のPFCバランスも整いやすくなります。
摂取する量の目安については農林水産省が発表している「食事バランスガイド」を参考にしてみてください。
出典:農林水産省HP
まとめ
ダイエット成功の秘訣は1日の摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスを意識することと栄養の質であるPFCバランスを意識することです。無理なダイエットはリバウンドしやすいので禁物です。1ヶ月-1kgを目安に無理のない範囲でダイエットをするようにしましょう!
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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/