理想的な「たんぱく質」の摂り方とは?

食事と栄養

こんにちは!管理栄養士の高安です。いきなりですが、みなさんは「たんぱく質」の質については意識していますか?「たんぱく質」の摂取量のついては常に意識されている方が多いかもしれませんが、「質」についてはいかがですか?とりあえず「たんぱく質」を摂取量だけ確保することだけに意識が向いていませんか?

「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」

以前「いまさら聞けないたんぱく質のお話」で「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」についてお話させて頂きました。(詳しくはこちらhttps://limitest.jp/meal/not-hear-protein/

肉や魚、卵などの動物性食品に由来するたんぱく質を「動物性たんぱく質」。豆腐や豆乳、きなこなど植物性食品に由来するたんぱく質を「植物性たんぱく質」と呼びましたね。そして、「米」や「パン」など「主食」と考えられている食品にも「たんぱく質」が含まれているというお話をさせて頂きました。これらの「たんぱく質」は植物性食品由来になりますので「植物性たんぱく質」になります。

「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の理想的な摂取割合は「動物性たんぱく質:植物性たんぱく質=1:1」と言われています。「動物性たんぱく質」に偏ってしまうと「たんぱく質」だけでなく、「脂質」も過剰摂取になってしまう可能性があります。また、尿路結石などになりやすくなるという報告もあります。それに対して、「植物性たんぱく質」に偏ってしまうと「必須アミノ酸」の摂取が十分でなくなる可能性があります。

では、私たちが普段摂取している食事の「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の割合はどの程度なのでしょうか?具体的な食事を例に「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の割合を見ていきたいと思います。そして、理想的な「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の割合になるような食事例もご紹介したいと思います。

ごはん、鶏むね肉(脂身なし)のソテー、サラダの「たんぱく質」の質

トレーニングをしている方に多い食事かもしれませんね。こちらの食事の「動物性たんぱく質:植物性たんぱく質」の割合をみてみましょう。

詳細のメニューは以下の通りです。

ごはん300g(丼一杯分)
チキンソテー鶏むね(皮なし150g)をシンプルに塩こしょう、オリーブオイルでソテー
サラダレタス、トマト、きゅうりのシンプルなサラダ

「PFCバランス」と「動物性たんぱく質:植物性たんぱく質」の割合は以下の通りです。

引用:女子栄養大学監修 栄養Pro Ver3.01 栄養評価分析結果より

「動物性たんぱく質:植物性たんぱく質」の割合をみてみると「動物性たんぱく質」にかなり偏っていることがわかります。では、この食事の「動物性たんぱく質:植物性たんぱく質」の割合を極力1:1に近づけるためにはどうしたら良いのでしょうか?「植物性たんぱく質」を含む食品は「豆腐」、「納豆」、「油揚げ」などの「大豆製品」です。これらを食事に組み込んで行くことで「動物性たんぱく質:植物性たんぱく質」のバランスを整えることができます。

「大豆製品」を食事にプラスしたメニューがこちら

ごはん300g(丼一杯分)そのまま
チキンソテー鶏むね(皮なし150g)をシンプルに塩こしょう、オリーブオイルでソテー鶏肉を120gへ少し減らす
サラダレタス、トマト、きゅうりのシンプルなサラダ豆腐サラダに変更
納豆40g追加
ほうれん草のおひたし追加
味噌汁追加

「PFCバランス」と「動物性たんぱく質:植物性たんぱく質」の割合は以下の通りです。

引用:女子栄養大学監修 栄養Pro Ver3.01 栄養評価分析結果より

いかがでしょうか?最初の食事では完全に「動物性たんぱく質」の摂取量が多い状況でしたが、「豆腐」や「納豆」を追加することで「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の摂取割合も理想の1:1に近づけることが出来ました。そして、全体的な「たんぱく質」摂取量も増やすことができましたね。あとこれは個人的な意見ですが、品数が増えることで「食事の楽しみ」も増えるのではないかなと思います。

まとめ

普段から「たんぱく質」摂取量を意識されていれも「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の割合までは気に掛けることは少ないのではないでしょうか?ひとつの食材に偏りすぎると摂取できる栄養素にも偏りが出てきてしまします。1日に必要な「たんぱく質」摂取量が確保できるようになったら次は「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の摂取割合も意識してみてくださいね!

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/