こんにちは!管理栄養士の高安です。「よく食べる食品のカロリーってどのくらい?」シリーズ第3弾。今回は「アルコール」についてです。前回までは「主食編」と「主菜編」もご紹介しておりますのでぜひそちらも参考にしてみてください。
「アルコール」の代謝
まずは「アルコール」の代謝についておさらいしておきましょう。体内に摂取された「アルコール」は下記の図の流れで分解されます。
引用:厚生労働省e-ヘルスネット HP
そして、「アルコール」の分解にかかる時間は「アルコールの摂取量」と「アルコール濃度」、「体重」に影響されます。「アルコール」を分解するためにかかる時間の計算式は以下の通りです。
「アルコール」分解にかかる時間= [(飲酒量ml × アルコール% ÷ 100)×0.8] ÷ [体重kg ×0.1]
上記の計算式を利用すると、体重70kgの方が350mlの缶ビール1本を飲んだ場合、アルコールの分解にかかる時間は「約2時間」という計算になります。そして、体内で「アルコール」を分解している時には食事から摂取した栄養素の分解はおろそかになり「体脂肪」として吸収されやすくなるのです。
「アルコール」1杯分のカロリーの目安
「アルコール」1杯分のカロリーの目安をまとめました。
カロリー(kcal) | カロリー(kcal) | ||
缶ビール1本(350ml) | 140 | ウイスキー・シングル | 71 |
発泡酒1本(350ml) | 158 | ハイボール | 71 |
日本酒(1合) | 196 | レモンサワー | 179 |
ワイン(グラス) | 100 | 梅酒・ロック | 78 |
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2017年
すぐに使える!糖質量&カロリー辞典(新星出版社)
アルコールの量や種類等によって1杯あたりのカロリーは異なりますのであくまでも参考数値として見ていただければと思います。みなさんは普段どのぐらいアルコールからカロリーを摂取していますか??
「蒸留酒」なら太らない?
ワインや日本酒などの「醸造酒」に対して焼酎やウイスキーなどの「蒸留酒」は太りにくいという話はよく耳にしますね。確かに「蒸留酒」は「醸造酒」に比べて原材料がお酒の中に残っていませんので「原材料由来」のカロリーはあまり気にする必要がないかもしれません。ですが、先ほどもお伝えしたように体内で「アルコール」を分解している時には同時に摂取した食べ物の栄養素の分解スピードが遅くなり「体脂肪」として吸収されやすくなります。「蒸留酒」だからと言って安心して大量に摂取し、さらにカロリーの高いおつまみを選びがちな方は例え「蒸留酒」を選んでいたとしても注意が必要です。
まとめ
お酒はほどほどに、そして一緒に食べる食事はあまりカロリーが高くないものを選ぶことがおすすめです。とはいえ、そんなことばかり気にしていてはせっかくの飲み会がつまらなくなってしまいますよね。暴飲暴食してしまった次の日は極力カロリーが低い食事にしたり、軽い運動をしたりしてリセットしていただければ問題ないと思います。
「アルコール代謝」のメカニズムをしっかりと理解し、上手に「アルコール」と付き合っていってくださいね。
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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/