豆腐の栄養

食事と栄養

こんにちは!管理栄養士の高安です。最近食材の値上げが続いていますね。油や小麦粉、肉、魚など全体的に食材が高くなっている気がします。トレーニングなどで日頃から積極的にたんぱく質を摂取している方にはかなりの痛手になるのではないでしょうか?たんぱく質を含む食品の中でも豆腐は価格の変動が少なく、比較的安価な食品です。今回は豆腐の栄養とおすすめレシピをご紹介します。

豆腐の作り方

豆腐は水に浸した大豆を砕き、柔らかく煮てできた呉(ご)を濾過して豆乳とおからにわけたあと、豆乳ににがりを入れ、固めて作られます。にがりは海水から塩を作る時にできる液体で、塩化カリウム、塩化マグネシウムなどのミネラル分が豊富に含まれています。にがりはカラダに良いとされていて、そのまま飲んだり料理に入れたりして使うかたもいらっしゃるようです。スーパーでも購入できますので、自家製豆腐を作ってみてもよいかもしれません。にがりはかなり苦味と渋味が強いので使う際には量を加減してくださいね。

豆腐の種類

豆腐の種類と栄養価は以下の通りです。

絹豆腐

豆乳ににがりを入れ型に入れて加熱し、固めて作るのが絹豆腐です。なめらかな食感で崩れやすいため、そのまま食べる冷奴やサラダなどに適しています。

木綿豆腐

木綿豆腐は豆乳ににがりを入れ加熱して作った絹豆腐を崩し、おしかためて水分を抜き作られます。絹豆腐に比べてしっかりしていて、少しざらっとした食感があります。絹豆腐に比べ固く崩れにくいので、炒め物や荷物などの加熱調理に適しています。栄養面では絹豆腐に比べるとたんぱく質やビタミン、ミネラルが多く含まれています。

充填豆腐

最近では見た目が絹豆腐にそっくりな充填豆腐も販売されています。木綿豆腐や絹豆腐が豆腐が固まってから切り分け、パック詰めされるのに対して、充填豆腐はパックの中にニガリの入った豆乳を入れシールをしてから加熱殺菌する工程がとられます。容器に詰めてから加熱殺菌をしているので、木綿豆腐や絹豆腐に比べると長期保存が可能なことが特徴です。容器と豆腐の間に隙間があるかどうかで、絹豆腐か充填豆腐か見分けることができます。豆腐と容器の間に隙間があるのが絹豆腐、容器のはしまでぴったり豆腐が入っているのが充填豆腐です。

焼き豆腐

焼き豆腐は木綿豆腐を水切りして、表面に焼き色をつけたものです。焼き豆腐はしっかりして崩れにくいので、すき焼きや肉豆腐などの煮込み料理に使われることが多いです。焼き豆腐は製造される工程で水切りをしているため、絹豆腐や木綿豆腐に比べて水切りの必要がないのが特徴です。

高野豆腐

高野豆腐は氷豆腐とも言われます。豆腐を切って水分を切り、凍らせたあとに乾燥させて作られるのが高野豆腐です。調理をする際は水戻しし、よく絞ってから使います。水戻しをすると約6倍になります。高野豆腐を煮物にする際は、だしとみりんだけで煮ると溶けてしまうことがあるので注意が必要です。

それぞれの豆腐の栄養価は以下の通りです。

 エネルギー(kcal)たんぱく質(g)脂質(g)炭水化物(g)カルシウム(mg)鉄(mg)モリブデン(μg)
絹豆腐56kcal5.3g3.5g2.0g75mg1.2mg69μg
木綿豆腐73kcal6.7g4.9g1.5g93mg1.5mg44μg
焼き豆腐82kcal7.8g5.7g1.0g150mg1.6mg0μg
充てん豆腐56kcal6.0g3.1g2.5g31mg0.8mg0μg
高野豆腐496kcal50.5g34.1g4.2g630mg7.5mg67μg

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

豆腐100gあたりに含まれるたんぱく質は5〜8g程度なので、肉や魚に比べるとたんぱく質含有量は少なくなります。

暑い夏にぴったり!豆腐の肉味噌あん

材料(1人分)

材料
木綿豆腐1/2丁
豚ひき肉75g
麻婆豆腐の素(3人前用)1/2袋分
きゅうり1/2本
ミニトマト2個

「暑い夏にぴったり!豆腐の肉味噌あん」の栄養価

カロリー327kcal
たんぱく質27.2g
脂質23.2g
炭水化物8.0g
食塩相当量1.2g

参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

市販の麻婆豆腐の素に豚ひき肉を加えて作った肉味噌を豆腐の上にトッピングしました。市販のタレを使用していますので、誰でも簡単に作ることができます。肉味噌あんをトッピングすることで、食べごたえもありますし、1食でたんぱく質が25g以上摂取できるのでおすすめです。

まとめ

豆腐は価格も安定していて、たんぱく質を多く含む食品ですが、肉や魚に比べると100gあたりのたんぱく質量は少ないのが現状です。手頃な価格とはいえ、1丁も2丁も豆腐だけ食べるのはなかなか大変んですよね。今回ご紹介したレシピのように、ひき肉をトッピングしたり、ツナ缶や納豆などたんぱく質を豊富に含む食品と組み合わせることで、たんぱく質摂取量を増加させることができるので、ぜひ試してみてください。

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ https://ncsracine.com/