1日に「プロテイン」はどのくらい飲めばよい?〜女性編〜

トレーニング

こんにちは!管理栄養士の高安です。これまでも何度か「女性」の「たんぱく質」摂取の重要性についてお話させていただきました。「プロテイン」と聞くと少し敬遠してしまう方もいるかもしれませんが、「プロテイン」もビタミン剤などの「サプリメント」と役割は同じです。1日に必要な「ビタミン」や「ミネラル」の不足を補うために「サプリメント」を飲むように、「プロテイン」も1日に必要な「たんぱく質」が不足している場合に摂取すればよいのです。そう考えると少しは「プロテイン」が身近に感じられませんか?

その食事、「たんぱく質」たりていますか?

食事をする時にみなさんは何を一番意識しますか?「エネルギー」量だけで1日の食事を選んではいないでしょうか?1日に摂取する「エネルギー」量をコントロールすることはもちろん大切ですが、「カロリー計算」ばかりに気を取られすぎると栄養バランスが崩れてしまうこともあります。

摂取する栄養素によって体内での消化吸収される工程は異なります。「バランスよく食べる500kcal」と「甘いパンやお菓子で摂取する500kcal」体内での消化吸収は同じだと思いますか??全く違いますよね。「カロリー」だけに囚われすぎてはいけません。単純に「カロリー」ではなく「栄養の質」にも注目して頂きたいと思います。

食事から摂取している「たんぱく質」量を把握する

1日の「プロテイン」摂取量を決める時に大切なことは1日にどの程度の「たんぱく質」を摂取する必要があるかを把握することです。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で定められている成人女性の「たんぱく質」の摂取推奨量は「1日50g」です。果たしてみなさんの普段の食事で「たんぱく質50g」は摂取できているでしょうか?もしこれ以上、食事で「たんぱく質」摂取量を増やすことが難しい場合は「プロテイン」を飲んでみるのも1つの方法です。

具体例から見る1日に必要な「プロテイン」摂取量

いくつかの食事例をみながら食事での1日の「たんぱく質」摂取量と1日の摂取目標量に対する不足分をみていきましょう。不足している「たんぱく質」を補うための「プロテイン」は「スプーン1杯あたりたんぱく質約8g」で計算しています。スプーン1杯あたりの「たんぱく質」含有量は商品によって異なります。

食事例1:朝は軽くフルーツだけ、昼夜もダイエット中なので控えめに

  エネルギー量たんぱく質量
朝食りんご1個、キウイフルーツ1個161kcal1.4g
昼食山菜うどん326kcal13.1g
間食ナッツ、コーヒー461kcal11.2g
夕食五穀米、野菜たっぷり味噌汁、納豆、サラダ399kcal18.8g
合計1347kcal44.5g

全体的に食事量が少ないため1日の摂取エネルギーが不足しています。ダイエット中でも米やパンなどの「炭水化物」は最低限の量は摂取するようにしましょう。ごはん茶碗に軽く1杯(約150g)、パン6枚切り1枚程度は毎回の食事で摂取して問題ありません。「たんぱく質」摂取量も不足しているので、1日のどこかで「プロテイン」を「スプーン1-2杯」程度摂取するとよいでしょう。

食事例2:朝はコーヒーだけ、間食で甘いものを食べるので夜は野菜スープとパン

  エネルギー量たんぱく質量
朝食コーヒー8kcal0.4g
昼食和風きのこパスタ、カフェオレ637kcal20.1g
間食チョコレート、クッキー、カフェオレ872kcal12.7g
夕食ロールパン、野菜スープ121kcal4.2g
合計1638kcal37.4g

ある程度エネルギー摂取量は確保できていますが、チョコレートやクッキーなど「脂質」含有量が多い食品を摂取しているため、「脂質」摂取量が過剰になり「たんぱく質」摂取量が不足してしまっています。「間食」を「プロテイン」に変更するだけでも全体的な栄養バランスが整うのでおすすめです。甘いものが食べたくなった時には「プロテイン」を「スプーン2杯」程度飲んでみるのはいかがでしょうか?

食事例3:家事で忙しく、あまりものでパパッと食事を済ませる

  エネルギー量たんぱく質量
朝食シリアル(牛乳あり)248kcal8.9g
昼食カレーライス603kcal15.0g
間食チョコレート、コーヒー279kcal3.5g
夕食ごはん、味噌汁、唐揚げ2個343kcal15.1g
合計1473kcal42.5g

家事や育児で忙しくゆっくりと食事をする時間がないときには残り物でささっと食事を済ませてしまいがちですよね。シリアルやごはんなどの「主食」だけで食事を済ませてしまうと「たんぱく質」の摂取量が少なくなりがちです。そんな時は「間食」として「プロテイン」を「スプーン1-2杯」程度飲んでみてはいかがでしょうか?朝食でシリアルを食べた後の牛乳に「プロテイン」を溶かして飲むのもおすすめですよ。

参考:日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年

それぞれの食事例での「たんぱく質」充足状況まとめ

食事例1〜3までの「たんぱく質」充足状況と不足を補うための「プロテイン」摂取量の目安をまとめました。

 食事からの
「たんぱく質」摂取量
「たんぱく質」推奨量「たんぱく質」不足量摂取するプロテインの量
(スプーン1杯たんぱく質約8g)
食事例144.5g50g5.5gスプーン1-2杯
食事例237.4g50g12.6gスプーン2杯
食事例342.5g50g7.5gスプーン1-2杯

それぞれの食事例の「たんぱく質」含有量は一般的な分量を「日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年」のデータをもとに栄養価計算した数値を記載していますので、参考値としてご活用ください。

まとめ

女性の場合、全体的な摂取エネルギー量を意識しすぎて「たんぱく質」の摂取が十分でないケースや「間食」に甘いものを食べすぎて「脂質」摂取量が過剰になり栄養バランスが崩れてしまっているケースが多くみられます。食事の中に「主食・主菜・副菜」を揃えることを意識し、それが難しい場合は「プロテイン」などの栄養補助食品を上手に利用し栄養バランスを整えていくことをおすすめします!

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/