こんにちは!管理栄養士の高安です。みなさん、普段「食事のバランス」は気にしてますか??「カロリー計算」だけにとらわれていませんか??筋肉をつけたいからと言って「たんぱく質」ばかり食べてはいませんか??食べ物はそれぞれ含まれている栄養素によって、摂取した後のカラダの中での働きが異なります。そして、様々な栄養素が作用しあうことによって、代謝が行われカラダは作られていきます。
PFCバランスとは?
「食事のバランス」を判断する上で指標となるのが、「PFCバランス」というものです。「PFCバランス」とは総エネルギー摂取量に対する「たんぱく質(P)」「脂質(F)」「炭水化物(C)」由来のエネルギー摂取量の構成比のことを言います。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準2015」に記載されている理想的なPFC比率はこちら。
総エネルギーに占める割合 | 1gあたりのカロリー | |
---|---|---|
たんぱく質(P) | 13〜20% | 4kcal |
脂質(F) | 20〜30% | 9kcal |
炭水化物(C) | 50〜65% | 4kcal |
現代の日本人の食事は、以前に比べ「欧米化」していると言われています。食事が「欧米化」すると、食事に占める「脂質(F)」エネルギー比が多くなっている傾向があります。「脂質(F)」エネルギー比率の多い食事を続けることで、肥満や生活習慣病になる危険性が高まり注意が必要です。特に「外食」が多かったり、「揚げ物」などの油っぽい食べ物が好きな方は要注意ですね。最近ではメニューに栄養成分を記載する飲食店も増えてきましたので、メニュー選択の際の参考にしてみるのも良いかもしれません。
「PFCバランス」は1日を通して理想のバランスになる様に調整していけば問題ありません。ですが、油っぽいものを摂りすぎたり、炭水化物に偏りすぎたりと大幅にバランスを崩してしまうと、修正するのはなかなか難しいのが現状です。極力毎回の食事で「PFCバランス」を整う様な食事を心がけることをおすすめします!
「たんぱく質」も大事だけど、「バランス」はもっと大事!
以前、「いまさら聞けない炭水化物のお話」で「たんぱく質」の吸収には「炭水化物」が重要な役割を果たしているというお話をさせて頂きました。(詳しくはこちらhttps://limitest.jp/meal/not-hear-carbohydrate/)「脂質」も極端に制限してしまうと、免疫力の低下や肌の不調などの症状が出てくる可能性もあります。(詳しくはこちら https://limitest.jp/meal/not-hear-fat/)「カラダづくり」をしているみなさま、「たんぱく質」だけにこだわらず、「炭水化物」も「脂質」をバランスよく食事に取り入れてくださいね!
今回は寒い時期にぴったり、「PFCバランス」を意識したお鍋のレシピをご紹介します。
バランス重視!たんぱく質はちょっと多め!「野菜たっぷり味噌豆乳なべ」
材料(一人分)
材料 | g | 切り方 |
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鶏もも肉・皮なし | 小さめ1枚(150g) | 皮をとり、一口大にカット |
豆腐 | 1/4丁 | 1cm幅にスライス |
白菜 | 3-4枚 | ざく切り |
小松菜 | 1株 | 茎をとり、ざく切り |
人参 | 1/4本 | 皮をむき、輪切り |
しいたけ | 2枚 | 石づきをとる |
無調整豆乳 | 150cc | |
だし汁 | 50cc | |
みそ | 大さじ1強 | |
[リゾット] | ||
ごはん | 茶碗1杯(200g) | |
ブラックペッパー | 少々 | |
粉チーズ | 小さじ1 |
作り方
1、ボウルで豆乳とだし汁を合わせ、味噌を溶いておく |
2、カットした具材を鍋に入れ、1を入れる |
3、2を中火にかけ具材が柔らかくなるまで煮込む |
4、残ったスープにご飯を入れ弱火で煮込みリゾットを作る。水分が少なくなったら皿に盛り、粉チーズとブラックペッパーをトッピングして出来上がり |
寒い季節に大活躍の鍋料理。野菜もたくさん食べられて良いのですが、意外とごはんが食べにくかったり、野菜だけでお腹がいっぱいになってしまったことはありませんか?この「野菜たっぷり味噌豆乳なべ」であれば野菜だけでなく、「たんぱく質」もしっかりと摂取していただけます。残ったスープでリゾットを作ることで「炭水化物」もしっかり摂取することが大切です。
「野菜たっぷり味噌豆乳なべ」の栄養価
栄養価 | PFCバランス | 理想のPFCバランス | |
---|---|---|---|
カロリー | 738kcal | ||
たんぱく質 | 52.2g | 28.3% | 13〜20% |
脂質 | 17.0g | 20.7% | 20〜30% |
炭水化物 | 89.6g | 51.0% | 50〜67% |
もし、シメのリゾットまで食べるおなかの余裕がなかったら、具材に「きりたんぽ」や「おもち」を追加するのもおすすめです。「きりたんぽ」も「おもち」も材料は「お米」なので、シメのリゾットを食べなくても「炭水化物」が摂取でき、理想の「PFCバランス」に近づけることが可能になります。まだまだ寒い季節が続きますので、風邪などひかない様に、しっかり食べて栄養補給してくださいね。
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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/