朝ご飯の適正摂取カロリーってどのくらい?理想的な朝食は?

食事と栄養

こんにちは、管理栄養士の高安です。普段みなさんは朝食を食べていますか?厚生労働省の実施している「国民栄養・健康調査」によると成人における朝食の欠食率は平成19年以降、男女ともに10%以上あると言われています。この調査での朝食を欠食している。という定義は「菓子、果物、乳製品、嗜好飲料などの食品のみの場合」、「錠剤などによる栄養素の補給、栄養ドリンクのみの場合」、「何も食べない」に該当した場合とされています。朝食を欠食している年代は20代が最も多いという結果がでています。今回はなぜ朝食が重要なのか。適正な摂取カロリーと理想的な朝食についてご紹介します。

朝食の重要性とは?

朝食の欠食率を下げることは国が発表している「第3次食育推進基本計画」(平成28年3月)でも目標にあげられています。なぜ、朝食を摂取することが重要なのでしょうか?まずはそれぞれの食事の役割をまとめました。

 役割
朝食カラダと脳のスイッチを入れる
午前中の活動のエネルギー源となる
昼食午後からの活動のエネルギー補給
夕食1日の活動で消耗したカラダの回復、成長

3食の中で特に朝食は1日のスタートを切る上で大切な役割を果たしています。朝食を食べないと脳に栄養が行き渡らず、ボートっした状態が続いてしまいます。また、朝食を抜くことで欠食時間が長くなり、次の食事の際に血糖値が急上昇すると血管へのダメージが大きくなってしまいます。(詳しくはこちらhttps://limitest.jp/meal/血糖値とは?血糖値スパイクと朝食の重要性につ/)1日を活動的に過ごすためにも、しっかりと朝食を食べる習慣を身につけることが重要なのです。

朝食で摂取する必要があるエネルギーはどのくらい?

朝食で摂取する必要があるエネルギーはどのくらいなのでしょうか?まずは年代、男女別の1日の必要エネルギー量を確認してみましょう。

男性の推定エネルギー必要量   
身体活動レベルⅠ 身体活動レベルⅡ身体活動レベルⅢ
18~29歳2,300kcal2,650kcal3,050kcal
30~49歳2,300kcal2,700kcal3,050kcal
50~64歳2,200kcal2,600kcal2,950kcal
65~74歳2,050kcal2,400kcal2,750kcal
75歳以上1,800kcal2,100kcal-
女性の推定エネルギー必要量   
身体活動レベルⅠ 身体活動レベルⅡ身体活動レベルⅢ
18~29歳1,700kcal2,000kcal2,300kcal
30~49歳1,750kcal2,050kcal2,350kcal
50~64歳1,650kcal1,950kcal2,250kcal
65~74歳1,550kcal1,850kcal2,100kcal
75歳以上1,400kcal1,650kcal-

参考:日本人の食事摂取基準(2020年度版)

30〜40代の男性の場合で考えてみましょう。30〜40代男性の1日の必要エネルギーは2,300kcalです。理想は朝食と昼食にしっかりとエネルギーを摂取し、夕食は少し軽めにすることです。朝食:昼食:夕食=3:4:3の配分でエネルギーが摂取できるとよいですね。その場合、朝食の必要エネルギーは690kcalになります。朝は時間がなかったり、どうしても昼夜のボリュームが多くなってしまう場合は、最低でも500kcalは朝食で摂取するようにしましょう。

理想的な朝食とは?時間がない時の食事の選び方のポイント

時間がない時でも、可能な限り主食・主菜・副菜を揃えた食事をすることが大切です。

こちらの写真の食事で700kcal、たんぱく質約30gです。納豆と卵の代わりに焼き魚、牛乳の代わりにヨーグルトでもOKです。時間がない時はプロテインなどを活用してみてもよいでしょう。

主食・主菜・副菜を揃えるというのは、朝からお浸しや煮物など何皿も食事を準備しなければいけないというわけではありません。主食はご飯やパンなどの炭水化物、主菜は卵や豆腐、牛乳などのたんぱく質、副菜は野菜や果物などビタミンやミネラルを多く含む食品です。これらの栄養素が揃っていれば、1回の食事で何皿も用意する必要はないのです。ご飯茶碗1杯、納豆と卵に野菜がたくさん入った味噌汁に牛乳をコップ1杯飲めば、主食・主菜・副菜が揃った食事と言うことが可能です。

コンビニやカフェなどで朝食を済ませる場合は、可能な限りたんぱく質が多く含まれている商品を選ぶようにしましょう。菓子パンや野菜と果物だけのスムージーなどは栄養価が偏りやすいので、注意が必要です。

まとめ

食事をすることで体の中からリズムを作ることが可能です。特に朝食は1日を活動的に過ごすためにとても重要です。朝食を抜き、昼食でたくさん食事をしてしまうと、急激に血糖値が上昇し、糖尿病や肥満になる危険性もあります。可能な限り主食・主菜・副菜を揃えた食事を意識し、3食しっかりと食事をするようにしましょう!

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ https://ncsracine.com/