1日に「プロテイン」はどのくらい飲めばよい?

食事と栄養

こんにちは!管理栄養士の高安です。みなさんは「プロテイン」を1日にどの程度摂取していますか?前回「プロテインはどう飲むのが正解?」という記事で「プロテイン」の飲み方に関するみなさんからの疑問に回答させていただきました。(詳しくはこちら「プロテイン」はどう飲むのが正解? )今回は更に具体的に1日の食事例をみながらどの程度「プロテイン」を飲めばよいのかを考えていきたいと思います。

1日に必要な「たんぱく質」量を把握する

1日の「プロテイン」摂取量を決める時に大切なことは1日にどの程度の「たんぱく質」を摂取する必要があるかを把握することです。
1日に必要な「たんぱく質」摂取量は「体重1kgあたりに1.2-1.7gをかけた量」で計算することができます。詳しくはこちらの記事でご紹介していますのでご確認ください。

体重80kgの男性の場合、80kg×1.2g〜1.7g=96g〜136gの「たんぱく質」を摂取する必要があります。特に運動をしていない場合は、体重当たり1.2g換算で96g。トレーニングをしてカラダ作りをしている場合は、体重あたり1.7g換算で136gが1日に必要な「たんぱく質」の量と考えるとよいでしょう。
1日に必要な「たんぱく質」量がわかったら、1日の食事量で摂取している「たんぱく質」量を確認し、不足分を「プロテイン」などの栄養補助食品で補うのが最も効率が良い方法です。

具体例から見る1日に必要な「プロテイン」摂取量

いくつかの食事例をみながら食事での1日の「たんぱく質」摂取量と1日の摂取目標量に対する不足分をみていきましょう。不足している「たんぱく質」を補うための「プロテイン」は「スプーン1杯あたりたんぱく質約8g」で計算しています。スプーン1杯あたりの「たんぱく質」含有量は商品によって異なります。また、この具体例は体重80kgの男性に関しての計算値です。1日の「たんぱく質」摂取量は体重によってかわりますので、ご自身の必要量に応じて調整する様にしてください。

食事例1:朝時間がなくて朝食を食べる時間がなかった時

  たんぱく質量
朝食なし0g
昼食牛丼(大盛り)、味噌汁、ポテトサラダ34.2g
夕食ご飯、味噌汁、唐揚げ、サラダ26.8g
合計61.0g

1日に必要な「たんぱく質」量を確保するために最も重要なのは「朝食」と言っても過言ではありません。必要な「たんぱく質」量は体重に比例するので、体重が多ければ多いほど1日に摂取しなければいけない「たんぱく質」量は増えます。そんな中で1食抜いてしまうと他の2食だけで1日に必要な「たんぱく質」必要量を賄うのはとても難しいのが現状です。この場合、補食として「プロテイン」を「スプーン4〜10杯」程度摂取することで1日に必要な「たんぱく質」摂取量を補うことが可能になります。

食事例2:3食しっかりと食べた時

  たんぱく質量
朝食卵かけご飯、納豆、味噌汁27.5g
昼食ご飯(大盛り)、味噌汁、焼き魚、冷奴、お浸し61.8g
夕食カツ丼、味噌汁37.2g
合計126.5g

次は3食しっかりと「たんぱく質」の摂取ができた場合です。トレーニングなどをしていない方は1日の必要量を食事でまかなえていますので、「プロテイン」などの栄養補助食品は必要ありません。カラダ作りをしている方は「スプーン1杯」程度の「プロテイン」をトレーニング後に摂取するとよいでしょう。

食事例3:昼食は時間がなかったのでコンビニで簡単にすませた時

  たんぱく質量
朝食卵かけご飯、納豆、味噌汁27.5g
昼食メロンパン、鮭おにぎり、調整豆乳25.1g
夕食ご飯(大盛り)、味噌汁、生姜焼き、茹で卵、野菜サラダ
33.4g
合計86.0g

昼食を「菓子パン」や「おにぎり」など「炭水化物」中心で食事をすませてしまうとどうしても「たんぱく質」の摂取量は落ちてしまいます。この場合は「プロテイン」を「スプーン2〜6杯」程度摂取することで1日に必要な「たんぱく質」摂取量を補うことが可能になります。コンビニで「たんぱく質」を上手に摂取するための食品選びのポイントはこちらでもご紹介していますので併せてご確認ください。

参考:日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年

それぞれの食事例での「たんぱく質」充足状況まとめ

食事例1〜3までの「たんぱく質」充足状況と不足を補うための「プロテイン」摂取量の目安をまとめました。

 食事からの
「たんぱく質」摂取量
「たんぱく質」必要量「たんぱく質」不足量摂取するプロテインの量
(スプーン1杯たんぱく質約8g)
食事例161.0g96〜136g35〜75gスプーン4〜10杯
食事例2126.5g96〜136g0〜9.5gスプーン0〜2杯
食事例386.0g96〜136g10〜50gスプーン2〜6杯

それぞれの食事例の「たんぱく質」含有量は一般的な分量を「日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年」のデータをもとに栄養価計算した数値を記載していますので、参考値としてご活用ください。

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/