お肉の栄養〜豚肉編〜

Assorted meat products including ham and sausages.
食事と栄養

こんにちは!管理栄養士の高安です。最近、暖かい日が多くなってきたので過ごしやすいですね。春が来るのは嬉しい反面、花粉症の方にはちょっと辛い季節かもしれませんね。。。私も外出する時にはマスクが手放せなくなってきました。

さて、今回は「お肉の栄養」についてのお話です。「たんぱく質」補給に欠かせない肉類。前回は「鶏肉」の栄養についてお話しましたが(詳しくはこちらhttps://limitest.jp/meal/chicken-nutrition/ )今回は第二弾ということで、「豚肉」についてです。「たんぱく質」補給にぴったりな炊飯器で簡単にできる「ローストポーク」のレシピもご紹介いたします。

「豚肉」の栄養

「豚肉」には、からだを作るもとになる「たんぱく質」の他に「ビタミンB1」、「ビタミンB2」などの「ビタミンB群」が多く含まれています。

豚肉の「アミノ酸スコア」は「100」ですので、「豚肉」は「良質なたんぱく質」だと言うことができます。みなさん、「アミノ酸スコア」がなんであったか覚えていますか??「アミノ酸スコア」は食品の「たんぱく質の栄養価」をあらわす指標のひとつで、「100」に近ければ近いほど「良質なたんぱく質」であるといえます。詳しくはこちらの記事に記載してありますので、確認してみてくださいね。https://limitest.jp/meal/not-hear-amino/

豚肉に含まれているビタミンの中の「ビタミンB1」は私たちが食べ物を食べてからエネルギーに変換する経路(代謝経路)をスムーズに動かす上で欠かせないビタミンの一つです。代謝経路がスムーズに回らないと、「疲れやすく」なったり、「頭がぼーっとしたり」といったからだの不調が現れることがあるかもしれません。特に、「糖質」や「脂質」の代謝に欠かせないのが豚肉に含まれている「ビタミンB1」と「ビタミンB2」です。

「豚肉」の部位別栄養価

まず、「豚肉」の栄養価について詳しくみていきましょう。スーパーで私たちが見かける豚肉の部位としては「ロース」、「肩ロース」、「ヒレ」、「バラ」、「レバー」。そして、それらの肉をミンチ状にした「ひき肉」があります。それぞれどの辺りに位置しているかは下の写真を参考にしてみてください。

それぞれの部位の栄養価を比較してみました。

100gあたりの部位別栄養価(脂身あり)

エネルギーたんぱく質脂質
ロース263kcal19.3g19.2g
肩ロース253kcal17.1g19.2g
ヒレ130kcal22.2g3.7g
もも183kcal20.5g10.2g
バラ
395kcal14.4g35.4g
ひき肉236kcal17.7g17.2g

参考)日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2017年

いかがでしたでしょうか?「部位によって含まれている「たんぱく質量」、「脂質量」にかなりの差が出てきてしまいますので、選ぶ際には注意が必要です。なるべく「脂質」の摂取をおさえて「たんぱく質」を多く摂取したい方には「ヒレ肉」がおすすめです。

ですが、いつも「ヒレ肉」ばかりだと高くついてしまいますよね。。。そんな時は可能な範囲で調理する前に肉に付いている脂身を取り除く様にしてみてください。

脂身を取り除いた場合の栄養価はこちら。

100gあたりの部位別栄養価(脂身なし)

エネルギーたんぱく質脂質
ロース150kcal22.7g5.6g
肩ロース157kcal19.7g7.8g
もも128kcal22.1g3.6g

参考)日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2017年

「バラ肉」の様に赤身と脂身が層になってしまっている部位は脂身を取り除くことは難しいですが、「ロース」、「肩ロース」だと比較的まとまって脂身が付いていますので簡単に取り除くことができます。一手間かもしれませんが、これだけ栄養価に差が出てきますので試してみる価値はあると思いますよ!

炊飯器で超簡単!ローストポーク

材料

材料分量切り方等
豚ヒレ肉250g
小さじ1肉の重量の2%が目安です
こしょう少々
白ワイン50cc
ローズマリー1本
オリーブオイル小さじ1

作り方

1、豚肉に塩胡椒で下味をつけ、ジップロックに入れ白ワイン、ローズマリーと一緒に冷蔵庫で一晩ねかせる
2、1を冷蔵庫から出し30分程度常温にする
3、フライパンにオリーブオイルを入れ強火にかけ、油が温まったら2の肉とを入れ表面に焼き色をつける
4、ジップロックの中のつけ汁も一緒にフライパンに入れ一煮立ちさせる
5、新しいジップロックに4を入れ、なるべく空気を抜いてチャックをする
6、炊飯器に5と沸騰したお湯(袋が完全にかぶる程度のお湯を入れてください)を入れ保温スイッチを押し40分程度放置する
7、袋を取り出し流水で冷まし、食べやすい大きさに切り皿に盛り付けたら出来上がり

いかがでしたでしょうか?炊飯器で加熱する時間は肉の大きさに応じて調節してください。加熱時間が短いと食中毒を起こしてしまう危険性があるので注意が必要です。豚肉の表面を加熱した後に使うジップロックは必ず新しいものを用意し、生肉を漬け込んでいたものを使いまわさない様にすることも大切です。

今回は「ヒレ肉」を使って「ローストポーク」を作りましたが「肩ロース」、「ロース」、「もも肉」でも同じ様な手順で作っていただけます。もし作り置きして保存する場合は、下味に使う塩の量を3%程度まで増やしてください。とはいえ、なるべく早めに食べていただくことをおすすめ致します!加熱時間さえ注意して頂ければ簡単に作って頂けるレシピですので、ぜひみなさんも一度試してみてくださいね。

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/