アミノ酸スコアが100じゃない食品はダメ?

食事と栄養

こんにちは。管理栄養士の高安です。最近急激に寒くなりましたね。今年は季節性のインフルエンザも大流行するという見込みのようなので、今まで以上に体調管理に気をつけていきたいと思っています。皆さん、アミノ酸スコアはご存知ですか?今回はアミノ酸スコアについて、アミノ酸スコアが100ではない食品は良くないのか?についてまとめていきたいと思います。

アミノ酸スコアとは?

アミノ酸スコアとは、たんぱく質の栄養価を食品に含まれている必須アミノ酸の配合割合から評価する指標のことです。必須アミノ酸についての詳しい記事はこちら(https://limitest.jp/meal/not-hear-amino/

1日に必要な必須アミノ酸の量は決められていて、アミノ酸スコアは、必須アミノ酸の必要量に対して食品に含まれている必須アミノ酸の量がどの程度含まれているかで評価します。1日に必要な必須アミノ酸を全て含んでいる場合は、アミノ酸スコアが100となります。食品に含まれる必須アミノ酸量が必要量よりも少ない場合は、必要量よりも不足している必須アミノ酸の充足率(必要量100に対して、含有量が70の場合、充足率は70%)がその食品のアミノ酸スコアになります。1日の必要量に満たない必須アミノ酸が複数ある場合は、最も充足率が低い必須アミノ酸の充足率をアミノ酸スコアにもちいます。最も充足率が低い必須アミノ酸のことを、第一制限アミノ酸といいます。

必須アミノ酸の必要量を満たすことで、効率よく体内でたんぱく質が生成されると言われており、アミノ酸スコアが高い食品ほど、質の良いたんぱく質であると言えます。9種類全ての必須アミノ酸の必要量を満たしている食べ物のアミノ酸スコアは100となります。

一般的な食べ物のアミノ酸スコアは以下の通りです。

肉類(牛肉・豚肉・鶏肉)100
パン44
魚類100
精白米65
大豆100
100

一般的には動物性食品の方がアミノ酸スコアは高い値になります。アミノ酸スコアが高いからとはいえ、動物性食品ばかり食べすぎると体重増加や生活習慣病の原因になることもありますので、注意が必要です。(詳しくはhttp://limitest.jp/meal/not-hear-protein/ )。

アミノ酸スコアが100じゃない食品はダメ?

アミノ酸スコアが100ではない食品は良い食品ではないのでしょうか?アミノ酸スコアはあくまでも、1つの食品に対しての必須アミノ酸の充足量をみたものですので、アミノ酸スコアが100でない食品が悪いというわけではありません。アミノ酸スコアが低い食品を摂取する場合は、不足している必須アミノ酸を多く含む食品と組み合わせることで、食事全体でアミノ酸スコアを100にすることが可能です。

米やパンなどの炭水化物は必須アミノ酸のリジンが不足しやすくなります。リジンは肉や魚、大豆製品などのたんぱく質を多く含む食品に含まれていますので、それらを一緒に摂取することで食事としてのアミノ酸スコアを改善することができます。

まとめ

アミノ酸スコアが100の食品だけが良い食品というわけではありません。あくまでもアミノ酸スコアは体内でのたんぱく質の生成のしやすさに着目した指標ですので、様々な食品を組み合わせることで、食事としてバランスを整えることが可能です。
食事の基本は、1日3回、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事をすることです。質の良い栄養を摂るためにも、一つの食べ物に偏ることなく、様々な食べ物を組み合わせて毎日の食事を楽しんでいってくださいね!

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ https://ncsracine.com/