こんにちは!管理栄養士の高安です。食欲がない時でも可能な限り食事は抜かずに日々の食事に気を配っていってくださいね。前回の記事でメタボリックシンドロームについてご説明させて頂きました(詳しくはこちらメタボリックシンドロームってなに?)メタボリックシンドロームがどういうものかについてはおわかりいただけたかと思いますので、今回はメタボリックシンドロームを予防するための食事のポイントと具体的な食事例についてご紹介したいと思います。
メタボリックシンドロームを予防するためには
メタボリックシンドロームは食生活の乱れや運動不足が要因となって発症します。特に40代以降の中年に発症しやすく、そのままの状態を放置しておくと将来的に心疾患や脳血管疾患などの重篤な疾病を発症するリスクが高くなります。健康診断でメタボリックシンドロームもしくは予備軍と診断された場合にはそのままにせず、早めに改善することをオススメします。
メタボリックシンドロームを予防するためのポイントは以下の通りです。
暴飲暴食に注意
先ほどもご説明したように、メタボリックシンドロームは食生活の乱れや運動不足が要因となり肥満の状態が続くと発症しやすくなります。過剰に摂取したカロリーが体内に脂肪として蓄えられなくなると、今度は血液中の糖質や脂質が増加します。これが高血糖や高脂血症の状態です。高血糖や高脂血症の状態が続くと血圧も上昇しやすくなりメタボリックシンドロームへ移行するという流れをたどります。メタボリックシンドロームを予防、改善するためには暴飲暴食をせず、1日の適正エネルギーを把握し、1日の摂取エネルギーをコントロールしていくことが大切です。1日に必要なエネルギーの計算方法についてはこちらの記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
主食・主菜・副菜をバランスよく食べる
1日の適正エネルギーの範囲で主食・主菜・副菜を揃え、バランス良く食べることも大切です。食事のバランスは「PFCバランス」を考慮することで整います。PFCバランスを意識した食事のとりかたについてはこちらの記事でご紹介していますので、参考にしてみてください。
適度な運動をする習慣を身につける
運動をすることで1日の消費カロリーを増やすことが可能になります。まずは今よりも10分多く運動することから始めて、1日60分を目標にしましょう。メタボリックシンドロームの予防や改善にはウォーキングなどの有酸素運動がおすすめです。
メタボリックシンドロームを予防するためにはどんな食事をすればよい?
暴飲暴食を避けてバランスの良い食事が大切ということはわかったけれど、具体的になにをどのくらい食べればいいのかわからない。という方も多いかもしれませんね。今回は30-40代男性を対象にメタボリックシンドロームを予防するための具体的な食事例とメニュー選びのポイントについてお話したいと思います。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」で定められている年代・性別による1日の適正摂取エネルギーは以下の通りです。
男性の推定エネルギー必要量 | |||
---|---|---|---|
身体活動レベルⅠ | 身体活動レベルⅡ | 身体活動レベルⅢ | |
18~29歳 | 2,300kcal | 2,650kcal | 3,050kcal |
30~49歳 | 2,300kcal | 2,700kcal | 3,050kcal |
50~64歳 | 2,200kcal | 2,600kcal | 2,950kcal |
65~74歳 | 2,050kcal | 2,400kcal | 2,750kcal |
75歳以上 | 1,800kcal | 2,100kcal | - |
女性の推定エネルギー必要量 | |||
---|---|---|---|
身体活動レベルⅠ | 身体活動レベルⅡ | 身体活動レベルⅢ | |
18~29歳 | 1,700kcal | 2,000kcal | 2,300kcal |
30~49歳 | 1,750kcal | 2,050kcal | 2,350kcal |
50~64歳 | 1,650kcal | 1,950kcal | 2,250kcal |
65~74歳 | 1,550kcal | 1,850kcal | 2,100kcal |
75歳以上 | 1,400kcal | 1,650kcal | - |
引用:日本人の食事摂取基準(2020年度版)
30-40代男性の1日に必要なエネルギーは2,300〜2,700kcalです。このカロリーをどのように摂取していけばバランスよく食事ができるのか具体的な食事例と一緒にご紹介します。今回はコンビニでも揃えられるもので1日の食事を考えてみました。
朝食:おにぎり2個、サンドイッチ、茹で卵、調整豆乳
コンビニで食事を済ませる場合でも選び方によってはバランスの良い食事も可能です。たんぱく質摂取量が少なくならないように、おにぎりやサンドイッチの具材も工夫しましょう。茹で卵や豆乳をプラスすることでたんぱく質摂取量が確保できます。野菜不足が気になる方は野菜ジュースを購入してもよいでしょう。
昼食:ごはん200g、味噌汁、豚しゃぶサラダ、きんぴらごぼう、枝豆
コンビニでも外食をする時でもなるべく「定食スタイル」を意識するようにしましょう。野菜が入った小鉢は可能であれば2品選べるとよいですね。ポテトサラダやコーンサラダなどは炭水化物を多く含んでいる食材なので、小鉢とはいえ避けた方がよいでしょう。味噌汁を具沢山なものに変更すると野菜の摂取量も増やすことができます。
夕食:ごはん200g、味噌汁、鮭の塩焼き、もずく酢、冷奴
昼食で肉を食べた場合は夕食は魚にするなど1日のうちに肉と魚をバランスよく食べられると理想的です。揚げ物はカロリーが高く脂質の過剰摂取につながりますので極力避けた方がよいでしょう。もしどうしても食べたい場合は、活動量の多い昼に食べることをおすすめします。
今回ご紹介した食事例の摂取エネルギーとPFCバランスは以下の通りです。
PFC(%) | ||
---|---|---|
エネルギー | 2,335kcal | |
たんぱく質 | 100.6g | 17.2% |
脂質 | 68.1g | 26.2% |
炭水化物 | 321.2g | 56.6% |
参考:KONAMIカロリDiet
まとめ
コンビニや外食が多い方でも選択する食材やメニューを少し工夫すればバランスの良い食事を摂取することは可能です。メタボリックシンドロームの予防の基本は暴飲暴食を避け、バランスの良い食事をすることです。脳血管疾患や心疾患など重篤な疾病の罹患リスクを減らすためにも日頃からバランスの良い食事と適度な運動を心がけていってくださいね!
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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/