こんにちは!管理栄養士の高安です。部活動やクラブ活動で激しい運動をしている小・中学生のお子さんをお持ちの保護者の方とお話をしていると必ず話題に上がるのが「プロテイン」の摂取についてです。運動をしているから必ず「プロテイン」を飲まなければいけないと思っている保護者の方もいらっしゃいます。小・中学生の栄養摂取に関する基本知識をご紹介した上で、小・中学生が「プロテイン」を摂取する場合、どのタイミングでどの程度「プロテイン」を摂取するのが望ましいかについてお話していきたいと思います。
まずは3食しっかり食べよう!
「子どもに必要な「たんぱく質」ってどのくらい?」の記事で小・中学生が1日に必要な栄養素量についてご紹介させていただきました。(詳しくはこちらhttps://limitest.jp/meal/proteins-needed-by-children/)小・中学生の時期は成長期を迎えるため、1日に必要な栄養量は増加します。「プロテイン」の摂取を意識することも必要かもしれませんが、まずは3食しっかりと食べる習慣を身に着けることが大切です。夜更かしをして朝起きられず朝食を食べずに学校に行く。ということはありませんか?「プロテイン」を飲むことよりもまずはその生活習慣を正すことから始めましょう。
「エネルギー」を確保するためにはどうすればよい?
必要な「エネルギー」が増えるのに対して食事量が追いつかない。という悩みを持つ保護者の方は多いようです。1回の食事で食べられる量に限界がある時は朝・昼・夕の3回の食事にプラスして「補食」を取り入れることをおすすめしています。補食を摂取するタイミングとしては、「学校から帰ってきた後、夕食までの間」や「部活動がある時には練習前後」が最適。小・中学生は絶対的なエネルギー摂取量が不足していることが多いので、まずは「おにぎり」や「サンドイッチ」、「バナナ」などのエネルギー源になる「炭水化物」の摂取を意識しましょう。カラダは摂取エネルギーが不足すると筋肉を分解して活動に必要なエネルギーを確保しようとします。エネルギー摂取量が不足しているといつまでたってもカラダは大きくなりませんので、しっかりと食べることで「エネルギー」を補給していきましょう。
1日に必要な「たんぱく質」量を確保するためにどのくらい食べればよい?
小・中学生が1日に必要とする「たんぱく質」量は以下の通りです。
たんぱく質の食事摂取基準(推奨量) | |||
---|---|---|---|
男性 | 女性 | 目標量 (%エネルギー) |
|
8~9歳 | 40g | 40g | 13〜20 |
10~11歳 | 45g | 50g | 13〜20 |
12~14歳 | 60g | 55g | 13〜20 |
参考:日本人の食事摂取基準(2020年版)
「たんぱく質」を多く含む食品は以下の通りです。
たんぱく質(g) | 脂質(g) | |
---|---|---|
鶏もも肉(皮付き)100g | 17.3g | 19.1g |
豚肩ロース脂身つき100g | 17.1g | 19.2g |
牛肩ロース脂身つき100g | 16.2g | 26.4g |
鮭100g | 19.6g | 12.8g |
鶏卵1個 | 7.4g | 6.2g |
納豆1パック・50g | 8.3g | 5.0g |
豆腐1/4丁・75g | 5.0g | 3.2g |
無調整豆乳200cc | 7.2g | 4.0g |
ごはん150g | 9.2g | 1.4g |
食パン8枚切り1枚 | 4.5g | 2.1g |
参考:日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年
毎回毎回食べた食事を栄養価計算するのは面倒ですよね。摂取する食品によって多少前後しますが、1日の食事の中に「肉・魚を80g(切り身1枚分が目安)ずつ」「牛乳コップ1杯」「卵と納豆を1個ずつ」が組み込めていればだいたい50g前後の「たんぱく質」が摂取できている。と考えて良いと思います。
いかがでしょうか?これだけの「たんぱく質」が1日の食事で摂取できていますか?もし1日に必要な「たんぱく質」量を食事から摂取することが難しい場合は食事に「プロテイン」を追加してみるとよいでしょう。「プロテイン」スプーン1杯で約8gの「たんぱく質」が含まれています。食事内容の「たんぱく質」含有量と1日に必要な「たんぱく質」量を比較し「たんぱく質」摂取量が不足しそうな時は「プロテイン」を必要な分だけプラスしてみてください。「たんぱく質」摂取量が充足しているのにも関わらず「プロテイン」を摂取すると摂取エネルギーが過剰となり体重増加に繋がることもありますので注意しましょう。
「プロテイン」を飲ませるならいつがよい?
「プロテイン」を飲むタイミングとしては「夕食前の補食」や「練習の前後」がおすすめです。学校から帰ってきてお腹が空いたからと言って、スナック菓子や菓子パンなどを食べさせてはいませんか?スナック菓子や菓子パンは「脂質」含有量が多いため食べすぎると「体脂肪」が増えてしまう要因になります。そんな時はスナック菓子や菓子パンの代わりにスプーン1杯のプロテインを飲んでみてはいかがでしょうか?また、激しい練習の後に崩壊した筋繊維を修復するために「プロテイン」を摂取することも効果的です。いずれの場合もどのぐらいの量の「プロテイン」を摂取するかは1日の食事から摂取する「たんぱく質」量を考慮しながら決める様にしましょう!
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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/