200kcal消費するにはどうしたらよい?

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こんにちは!管理栄養士の高安です。体重をコントロールするためには、消費カロリーと摂取カロリーのバランスが大切というお話は何度もさせていただきましたね。今回は消費カロリーに着目し、具体的にどのぐらいカラダを動かすとどの程度のカロリーを消費するのか、体重コントロールのポイントとあわせてまとめていきたいと思います。

そもそもカロリーとは?

カロリーは熱量をあらわす単位のひとつで、食品ではカロリーの1000倍のkcal(キロカロリー)が使用されています。1カロリーは1Lの水の温度を1℃上昇させるのに必要なエネルギーです。私たちがカラダを動かしたり、生活していくためには熱量が必要です。その熱量を確保するために、食品を摂取し、エネルギーを体内にとりこみます。

食品のもつエネルギーは組成によって異なります。食品中で熱量を発生することができる物質は、炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質の三大栄養素と呼ばれるもので、それぞれ1gあたり以下のエネルギーがあります。

炭水化物(糖質)1gあたり4kcal
脂質1gあたり9kcal
たんぱく質1gあたり4kcal

私たちは日々の活動のなかで、食べ物から摂取したエネルギーを体内で熱にかえ、体温の維持や活動のためのエネルギーを産生しています。このからだの機能を維持したり、活動によって消耗するエネルギーのことを、消費エネルギーとよびます。

200kcalってどのくらい?

消費カロリーや間食の摂取カロリーの目安としてよく使われるのが、200kcalです。具体的にイメージできるように200kcal前後の食品をまとめてみました。

ごはん茶碗軽く1杯(150g)234kcal
食パン8枚切り1枚223kcal
バナナ2本186kcal
牛乳コップ1杯(200ml)122kcal
とりもも肉・皮なし1枚(240g)271kcal
木綿豆腐1丁(300g)219kcal
アーモンドチョコレート10粒程度225kcal
ビスケット4枚程度205kcal
カステラ1切れ157kcal

チョコレートやクッキーなどのお菓子類は少量でもカロリーが高いのがわかりますね。ちなみに、1ヶ月で1kg体重を減らしたい場合に1日で削減する必要があるエネルギーは240kcalです。体重コントロールのポイントについては、こちらの記事でご紹介していますので、あわせてご確認ください。

運動で消費できるカロリーはどのくらい?

運動によって消費されるカロリーをまとめましたので参考にしてみてください。

厚生労働省が発表している「健康づくりのための身体活動基準2013」では、身体活動の強さを「METs(メッツ)」という単位で記載しています。「METs(メッツ)」とは身体活動の強さを、安静時の何倍に相当するかで表します。座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当します。

運動のメッツ表 
3.0バレーボール
3.5自重トレーニング(軽度)、カヌー、ゴルフ
3.8ダンス
4.5テニス(ダブルス)
5.0野球、サーフィン、バレエ
5.3スキー
5.5バドミントン
6.0ウエイトトレーニング(高強度)、バスケットボール
7.0サッカー、スケート、ハンドボール
7.3エアロビクス、テニス(シングルス)
8.0サイクリング(約20km/h)
8.3水泳、ラグビー
9.0ランニング(約8km/h)
10.0水泳(速い)
10.3柔道、空手、キックボクシング
11.0ランニング(約11km/h)

引用:健康づくりのための身体活動基準2013

運動中の消費カロリーは

消費カロリー(kcal)=メッツ×時間×体重(kg)

で求めることができます。

引用:健康づくりのための身体活動基準2013

体重60kgの男性が3時間練習をした場合の消費カロリーをスポーツごとにまとめました。

体重60kgのアスリートが3時間練習をした場合の消費カロリーMETs(メッツ)消費カロリー
バレーボール3.0約540kcal
自重トレーニング3.5約630kcal
ダンス3.8約684kcal
テニス(ダブルス)4.5約810kcal
ウエイトトレーニング6.0約1,080kcal
サッカー7.0約1,260kcal
ラグビー8.3約1,494kcal
キックボクシング10.3約1,854kcal
ランニング(約11.2km/h)11.0約1,980kcal

運動で200kcalを消費するのはなかなか大変なことが表からもわかると思います。

手軽に200kcalを消費するコツ

運動で消費できるエネルギー量を見ていただくとわかる通り、運動だけで200kcal消費使用とするとなかなか大変だということがわかると思います。なるべく手軽に200kcal消費(現状から削減)するのにおすすめなのは、食事を見直してみることです。チョコレートやクッキー、砂糖入りの飲み物など、3度の食事に加えて摂取しているエネルギーがある場合は、そこから減らしていくことが最も手軽な方法です。食事のコントロールに加えて、軽い運動を組み合わせることができるとさらに効率はアップします。いずれにしてもポイントは無理をしすぎないこと。ご自身の続けられる範囲で無理なく、間食のコントロールや運動をとりいれていってください。

まとめ

運動によって消費するエネルギーが思ったよりも少ないことに驚かれたかたも多いかもしれません。頑張って運動したからといって、お菓子やお酒など好きなものを飲んだり食べたりしていては体重が減るどころか、増えてしまうこともあるので注意しましょう。体重コントロールのポイントは無理をせず、食事管理と運動を組み合わせていくことです。食事による摂取カロリーも、運動による消費エネルギーも、ひとつの目安となる200kcalを意識していただき、運動と食事管理を組み合わせることで、効率よく体重をコントロールしていってくださいね!

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ https://ncsracine.com/