こんにちは!管理栄養士の高安です。トレーニングをしている方にとって、グルタミンはプロテイン、クレアチンと並んで身近なサプリメントの一つなのではないでしょうか?今回はグルタミンの栄養と効果、トレーニングの有無に関わらずグルタミンの摂取は必要なのかどうかについてまとめました。
グルタミンとは?
グルタミンはアミノ酸の一種で大豆・小麦粉・肉・魚・チーズ・卵などに多く含まれています。グルタミンは体内でグルタミン酸とアンモニアから生合成することができるため、非必須アミノ酸に分類されています。グルタミンは体内で最も多く含まれているアミノ酸の一つで、筋肉や血液中に存在します。
グルタミンは体内で合成することができますが、激しい運動をした後、過度のストレスがかかった時など大量にグルタミンを必要とする場合は、体内での生合成が間に合わなくなるため、食品などから摂取する必要があります。このように、状況に応じて食品などから摂取する必要があるアミノ酸のことを「準必須アミノ酸」と言います。(必須アミノ酸、非必須アミノ酸に関する詳しい記事はこちら)
グルタミンの効果
グルタミンの効果は以下の通りです。
筋肉の修復や傷の治癒を助ける
グルタミンは激しい運動やトレーニングによって破壊された筋肉の修復に必要なアミノ酸です。破壊された筋組織を修復するために、体内に蓄積されているグルタミンをエネルギー源として使用します。本来は筋肉を作るためのグルタミンがエネルギー源として使用されてしまうため、体内に十分なグルタミンが存在しないと筋肉を維持することが難しくなってしまいます。そのため、激しい運動やトレーニングを行う際にはグルタミンを体外から摂取することが必要になります。グルタミンには筋肉の修復を助けるだけでなく、傷の治癒にも効果があると報告されています。
胃や腸の働きを助ける
グルタミンは腸管に存在する絨毛という栄養の吸収を行う組織のエネルギー源として利用されています。絨毛は常に細胞分裂を繰り返しており、グルタミンが絨毛の再構築のサポートをする働きがあることがわかっています。細菌感染などで腸管が萎縮してしまっている時にはグルタミンを積極的に摂取するとよいでしょう。
肝機能やアルコール代謝を促進する
グルタミンとアラニンを同時に摂取することで二日酔いの原因となるアセトアルデヒドの血中濃度が低下したという研究結果や肝臓の再生が促進されたという報告があります。肝機能が低下していると感じる時やアルコールを摂取する機会が増える時にはグルタミンを積極的に摂取するとよいでしょう。
グルタミンはトレーニングをしなくても必要?
グルタミンは体内で生合成できるアミノ酸ですので、主食・主菜・副菜を揃えたバランスの良い食事を1日3回摂取することを心がけていれば不足することはありません。ですが、ストレスが多くなりそうな時、肝機能が低下していると感じる時、アルコールを飲む機会が多い時、怪我をした時などはグルタミンの必要量が増加するため、グルタミンの摂取を意識すると良いでしょう。グルタミンは水や熱、酸に弱いため、サプリメントを活用すると効率よくグルタミンを摂取することができます。
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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ https://ncsracine.com/