ダイエットに食物繊維は必要?

食事と栄養

こんにちは!管理栄養士の高安です。皆さんは食物繊維の摂取量を意識したことはありますか?厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」では、18〜64歳の成人が1日に摂取する食物繊維の目標量は男性で21g以上、女性で18g以上とされています。ですが、この目標値に対して実際は14g前後と食物繊維の摂取量が少ないのが現状です。今回は食物繊維とはなんなのか、ダイエットにおいて食物繊維は必要なのかどうかをまとめたいと思います。

食物繊維とは?食物繊維を摂取するメリット

食物繊維とは炭水化物のうち、人の消化酵素によって消化されにくい食物中の難消化性成分の総称のことをいいます。食物繊維にはセルロース、ペクチン、グルコマンナンなどがあります。食物繊維は大きく水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分類され、それぞれ多く含まれている食物や栄養学的な効果が異なります。

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は果物やきのこ、海藻類や大豆や大麦、こんにゃくなどに多く含まれています。水溶性食物繊維は水と一緒になるとネバネバと粘質性をもつことが特徴です。水溶性食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにしたり、不要な脂質を吸着し吸収を抑制する作用があるといわれています。近年、水溶性食物繊維は糖尿病や高脂血症などの生活習慣病の予防に効果があるとして注目されていて、保健機能食品などにも多く含まれている成分の一つです。

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維は穀類、豆類、ごぼうなどの野菜類に多く含まれています。不溶性食物繊維には排便促進効果があると言われています。また、不溶性食物繊維を多く含む食品は咀嚼回数が多くなる傾向にあるため、満腹感を感じやすく食べ過ぎを抑えてくれる効果も期待できます。

食物繊維の嬉しいダイエット効果とは?

食物繊維のダイエット効果についてまとめました。

余計な糖質や脂質を排出する

食物繊維のうち、水溶性食物繊維には糖質や脂質を吸着し体外に排出してくれる作用があると言われています。水溶性食物繊維は海藻やこんにゃくなどの芋類に多く含まれています。糖質や脂質が多い食事の時には海藻類やイモ類など、水溶性食物繊維を多く含む食品も一緒に摂取するとよいでしょう。

血糖値の急激な上昇を抑える

糖質が多い食事は血糖値が急激に上昇する可能性があり、血管へのダメージが危惧されています。野菜・海藻・きのこ類に含まれている水溶性食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにするため、野菜を最初に食べることで血糖値の急上昇を防ぐことが可能になります。また、野菜を先に食べることで、咀嚼回数が多くなり満腹感も得られるため食べ過ぎの防止にもつながります。

便秘予防

ダイエットにおいて、便秘を予防することはとても重要です。先ほどもご紹介した通り、食物繊維は腸内環境を整える効果があるため、便秘予防に効果的な栄養素です。便秘予防のためには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を1:2の割合で摂取するとよいでしょう。便秘の状態が続くと腸内環境も悪化すると言われていますので、可能な限り便秘は解消しておくとよいでしょう。

以上のことからも食物繊維はダイエットを意識している方は積極的に摂取していただきたい成分だということがわかるかと思います。

まとめ

食物繊維は水溶性食物繊維、不溶性食物繊維ともに様々な効果が期待できるため、ダイエットを意識している方は積極的に摂取していただきたい成分です。食物繊維は、野菜・果物・イモ類・海藻類・きのこ類に多く含まれていますので、それらの食品も意識的に食事に組み込んでいくようにしてくださいね!

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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ https://ncsracine.com/