こんにちは!管理栄養士の高安です。
今回はジュニアアスリートと「プロテイン」についてです。以前、「プロテインいつ飲む?どのくらい飲む?」の記事で「プロテイン」を摂取するタイミングやどのくらい飲めば良いのかをまとめさせて頂きました。(詳しくはこちらhttps://limitest.jp/meal/when-to-drink-protein/ )
最近では小学生でも「プロテイン」を飲んでいる子も多いようですね。そもそもジュニアアスリートにとって「プロテイン」は必要なのでしょうか??
ジュニアアスリートに必要な「エネルギー」と「たんぱく質」量はどのくらい?
ジュニアアスリートが1日に摂取しなければならない「エネルギー量」については「ジュニア期の食事管理」という記事でまとめさせて頂きました。(詳しくはこちらhttps://limitest.jp/meal/junior-period-nutrition-management/ )今回は1日に摂取しなければいけない「たんぱく質」量についても併せて確認していきましょう。
ジュニア期に必要なエネルギー量とたんぱく質摂取量をまとめました。運動をしていることが前提ですので、「身体活動レベル」は「Ⅲ」で考えます。1日に必要な「たんぱく質」の目標量はエネルギーに対して「13〜20%」です。
男性 | 女性 | |||
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必要エネルギー量 | たんぱく質摂取目標量 | 必要エネルギー量 | たんぱく質摂取目標量 | |
8~9歳 | 2,100kcal | 68.3〜105g | 1,900kcal | 61.8〜95g |
10~11歳 | 2,500kcal | 81.3〜125g | 2,350kcal | 76.4〜117.5g |
12~14歳 | 2,900kcal | 94.3〜145g | 2,700kcal | 87.8〜135g |
15~17歳 | 3,150kcal | 102.4〜157.5g | 2,550kcal | 83.9〜127.5g |
18~29歳 | 3,050kcal | 99.1〜152.5g | 2.200kcal | 71.5〜110g |
参考:日本人の食事摂取基準2015
いかがでしょうか?
最もエネルギーを必要とする年代が男性は「15~17歳」で高校生の時期。女性は「12~14歳」で中学生の時期にあたります。男女で差があるのは、男性よりも女性の方が成長期が早く来るためですね。
「たんぱく質」を多く含む食品と「たんぱく質量」をまとめました。
たんぱく質(g) | 脂質(g) | |
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鶏もも肉(皮付き)100g | 17.3g | 19.1g |
豚肩ロース脂身つき100g | 17.1g | 19.2g |
牛肩ロース脂身つき100g | 16.2g | 26.4g |
鮭100g | 19.6g | 12.8g |
鶏卵1個 | 7.4g | 6.2g |
納豆1パック・50g | 8.3g | 5.0g |
豆腐1/4丁・75g | 5.0g | 3.2g |
無調整豆乳200cc | 7.2g | 4.0g |
ごはん150g | 9.2g | 1.4g |
食パン8枚切り1枚 | 4.5g | 2.1g |
普段の食事で摂取している「たんぱく質」量と実際の「たんぱく質」必要量を比べてみてどうでしょうか?
もし不足している場合、普段の食事の中で必要量まで増量させることは可能でしょうか?
「プロテイン」の摂取を考える前に、まずはそこから確認してみてください。
お肉100gは「手のひらにのる量」を目安にしてみるとよいでしょう。
まずは「3食の食事」と「補食」をしっかりと
ご自身の摂取エネルギーと必要な「たんぱく質」量を判断する流れは下記の通りです。
1、自分が1日に摂取している「エネルギー」、「たんぱく質」量を把握する
2、必要量に対して普段の食事で摂取している「エネルギー」や「たんぱく質」が充足しているか確認する
3、補食等で不足している「エネルギー」や「たんぱく質」量が補えるか検討する
4、難しい場合は「プロテイン」などを利用して不足している「エネルギー」や「たんぱく質」を摂取する
という流れが一番良いと思います。
1で「たんぱく質」量だけでなく、必ず「エネルギー」量も確認する様にして下さい。1日の活動で必要な「エネルギー」を十分の摂取できていない場合、「プロテイン」を摂取したとしても「筋肉増強」のためではなく、「エネルギー確保」のために利用されてしまいますので、とてももったいないです。
「エネルギー」と「たんぱく質」の摂取量をあげるためには?
「エネルギー」をしっかりと確保するためには、ご飯やパンなどの「主食」をしっかりと食べることが大切です。「ごはん」の場合、「大盛りご飯」を2杯食べられると良いですね。その他、「エネルギー」補給で有効なのが「果物」です。「果物」に含まれる「果糖」は「ごはん」などに含まれる「ブドウ糖」に比べ吸収が早いという特徴があります。運動直後などエネルギーが不足している時の補給にはぴったりの食材です。
次に「たんぱく質」摂取量を増やすために「牛乳」や「ヨーグルト」などの「乳製品」を活用するのがおすすめです。「乳製品」には「たんぱく質」だけでなく「カルシウム」も含まれているため、積極的に取り入れて頂きたい食材の一つです。「牛乳」や「ヨーグルト」の他に「チーズ」も乳製品になりますね。
繰り返しになりますが、食事の基本は3食をしっかりと食べることです。そして、3食で1日に必要な「エネルギー」や「たんぱく質」の量を摂取するのが難しい場合は「補食」を組み込んでみてください。そして、最終的に様々な理由で必要な「たんぱく質」を補えないと思った時は「プロテイン」を活用してみるもの良いと思います。
「プロテイン」や「サプリメント」は「周りが飲んでいるから」、「なんとなく飲んだ方が良さそうだから」という理由で飲むのではなく「本当に自分にとって必要かどうか」をしっかり理解した上で摂取する様にしてくださいね!
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管理栄養士/フードアドバイザー 高安 ちえ http://chietakayasu-dietitian.strikingly.com/