いつの時代もダイエットというのは需要が高いカテゴリです。しかし、現代社会は仕事などの影響で継続的なダイエットが難しいという方も少なくありません。このような方たちにおすすめしたいのがホームトレーニングです。
ホームトレーニングと聞くと準備などが大変というイメージがありますが、ちょっとした工夫ひとつで誰でも簡単に始めることができます。
今回は「痩せ体質を作りたい」「自宅でダイエットをしたい」といった方のために、ホームトレーニングに関するお役立ち情報を解説します。
■ホームトレーニングとは?
ホームトレーニングとは文字通り、自宅で行うトレーニングのことを指します。筋トレやダイエットなどを行うときは、専用のジムや屋外でないとできないというイメージをお持ちの方が多いです。
しかし、これら体に負荷をかける運動は工夫ひとつで自宅でも行うことができます。実際にウエイトトレーニングなどを必要とするスポーツ選手の中には、ホームジムを作って体を鍛えているという方もいます。
「自宅で体を引き締めたい」「外に出て運動をする時間がない」といった方には、ホームトレーニングは適しているといえるでしょう。
■ホームトレーニングのメリット&デメリット
現在では一般の方も取り入れることが多くなったホームトレーニングですが、具体的なメリット、デメリットを把握できていないという方も少なくありません。ここではホームトレーニングのメリットとデメリットをまとめましたので解説します。
メリット
ホームトレーニングのメリットは複数ありますが、代表的なところでは「楽」というのが挙げられます。体を鍛えたり、引き締めたりするときは専用の器具などが置かれているジムや公園などの広い敷地を利用するのが一般的です。
しかし仕事などが忙しい方の場合、毎日ジムや公園に足を運ぶのは厳しいという見方もあります。
またジムの場合は月額料金が7,000円~1万5,000円ほどかかり、かつ入会金も5,000円~1万5,000円ほど発生します。資金面に余裕がある方であれば問題はないかもしれませんが、経済的に厳しいという方には上記の費用は決して安くはありません。
このように自宅以外で行うトレーニングには「手間がかかる」「費用が発生する」という問題があります。しかし、ホームトレーニングの場合は仕事から帰宅したらすぐに体を鍛えることができます。
また当然ですが体を鍛えるための費用も発生しませんので、効率的かつ経済的なトレーニングが可能となります。この他、ホームトレーニングは「運動しているところを他の人に見られるのは苦手」といった方にもおすすめできるでしょう。
デメリット
魅力的なメリットが複数あるホームトレーニングですが、事前に把握しておきたい注意点やデメリットも存在します。まず自宅で本格的なトレーニングを行う場合は、初期費用がかかる可能性があります。
具体的には痩せるためのトレーニングで使用する器具やマシンなどにかかる費用、トレーニングで発生する騒音対策(床の緩衝材導入など)にかかる費用などが挙げられます。
また賃貸物件ではホームトレーニング用のスペースが設けられた物件もありますが、このような特殊なスペースが設けられた家は家賃が高くなる傾向にあります。
そのため、場合によってはスポーツジムの会費より支出が大きくなる可能性があることを考慮しておかなければなりません。
ホームトレーニングで使用する器具も10年、20年と長く使用していけば元は取れますが、三日坊主などすぐに辞めてしまえば大きな損失となってしまうでしょう。
このような理由からホームトレーニングは、ひとつのことを継続するのが苦手な方には向いてないといえます。ただし器具やマシンを必要としないホームトレーニングを希望する場合は、この限りではありません。
■ホームトレーニングで痩せるためのおすすめ無酸素運動3選
ホームトレーニングで痩せるための基本的なトレーニングメニューは、ジムや野外で行う運動と大きく変わることはありません。体重を落としたい、痩せたいという場合は無酸素運動と有酸素運動を取り入れるのがおすすめです。
また、効率的な脂肪燃焼を希望する場合は無酸素運動を行ったあとに、有酸素運動を取り入れるようにしましょう。
ここからはホームトレーニングで痩せるためのおすすめトレーニングメニューをご紹介します。まずは無酸素運動のトレーニングメニューからご覧ください。
ノーマルスクワット
スクワットの中でも王道中の王道として知られるのがノーマルスクワットです。スクワットは正しいフォームで行うことができれば、足全体の引き締め効果などを得ることができます。
<ノーマルスクワットのやり方・手順>
- 足を肩幅程度に開き、腕の位置は頭の後ろ、もしくは前に突き出す
- 息を吸いながら体を下げていく(地面と太ももが平行になるまでが理想)
- 息を吐きながら膝が伸びきらない高さまで体を上げる
- 上記を10回、5セットを目安に行う(インターバル30秒間)
ノーマルスクワットでは「膝をつま先よりも前に出さない」ということを意識しておきましょう。スクワットはケガをしやすいトレーニングでもありますので、実践前に正しいフォームをしっかりと覚えることが大切です。
レッグワンジ
スクワットと同様、下半身の筋肉を鍛える効果があるレッグワンジ。その効果は下半身全体に及ぶため、基礎代謝向上にも役立ちます。
<レッグワンジのやり方・手順>
- 足を肩幅程度に開く
- 右足を踏み出す(大きめに)
- 体を真っすぐ下げていく(太ももと地面が平行になるまで)
- 腰を落としたら息を吐きながら直立の状態に戻していく
- 上記を15回行う
- インターバル30秒間
- 左足も同様の動作で行う
- インターバル30秒間
- 上記を3セットを目安に行う
レッグランジで意識しておきたいポイントは「足を大きく踏み出す」ことです。踏み出す足が大きければ大きいほど、下半身に効率的な負荷をかけることができます。
ノーマルプッシュアップ
ノーマルプッシュアップは「筋トレの原点」ともいわれるほどの鉄板メニューであり、日本では腕立て伏せのことを指します。大胸筋や上腕三頭筋などを鍛えられるため、上半身の引き締めに効果があります。
<ノーマルプッシュアップのやり方・手順>
- 腕を肩幅より広めに開く(拳2つ分ほど)
- つま先だけを床につけ、腕と一緒に体を支える
- 肘を曲げながらゆっくりと体を倒していく
- 床ギリギリまで下げたら、その状態を1秒間キープする
- 手首で地面を押しながら元の姿勢に戻す
- 上記動作を15回、3セットを目安に行う(インターバル30秒間)
ノーマルプッシュアップでは負荷がかかると顔を下に向けてしまいがちですが、このような状態になるとお尻が下がり、効果も半減してしまいます。そのため、ノーマルプッシュアップを行うときは、「顔は前のほうを向く」ということを意識しておきましょう。
■ホームトレーニングで痩せるためのおすすめ有酸素運動3選
続いては無酸素運動のあとに実践すると高い効果を得やすい有酸素運動です。有酸素運動はジョギングやウォーキングなどに代表されるように屋外で行うイメージがあります。
しかし、自宅でもできる有酸素運動も多くあるため、ホームトレーニングで引き締まった体を手に入れたい方はこれらのトレーニングメニューを積極的に実践していきましょう。
階段昇降
階段昇降は「踏み台昇降」とも呼ばれる有酸素運動です。私たちは日常生活の中で階段の昇り降りを無意識のうちに行っていますが、実はこの動作は脂肪燃焼に効果があることで知られています。
つまり階段の昇り降りの動作をトレーニングに取り入れるだけでも、痩せ体質づくりに役立つということです。自宅に階段がある方は階段で、階段がない方は昇り降りに適した段差を用意して実践してみましょう。
<階段昇降のやり方・手順>
- 階段、段差の前に立ったら右足、左足の順で一段昇る
- 右足、左足の順番で降りる
- 上記動作の繰り返しを10分間行う
- インターバル60秒間
- 上記を3セットを目安に行う
階段昇降は非常に簡単な有酸素運動ですが、より効果を高めたい場合は「しっかりと腕を振る」ということを意識しておきましょう。
アンクルホップ(エア縄跳び)
縄跳びの動作でひたすらジャンプし続ける有酸素運動がアンクルホップ(エア縄跳び)です。実は跳ぶ動作というのは私たち人間にとって非常に負荷がかかるといわれているため、アンクルホップを継続することで、効率的に下半身の筋肉を鍛えたり、脂肪を燃焼したりすることができます。
縄跳びはほぼ全員が子どものころにやっているはずですから、イメージが湧きやすいのもメリットといえるでしょう。
<アンクルホップ(エア縄跳び)のやり方・手順>
- 拳1つ分ほど足を広げる
- 両足のかかとは浮かせた状態で直立の姿勢をキープする
- 膝を軽く曲げ、つま先で地面を押しながらジャンプする
- ジャンプと同時に両手はバンザイの形にする
- つま先で着地したらそのまま繰り返し
- 上記動作を5分間行う
- インターバル60秒間
- 上記を3セットを目安に行う
アンクルホップを行うときは、常につま先の力を使って跳ぶようにしましょう。やり方も簡単ですので、女性にもおすすめの有酸素運動です。
シャドーボクシング
シャドーボクシングとは格闘技であるボクシングの練習法のひとつです。シャドーボクシングは通常のボクシングのようにグローブやマウスピースなどをつける必要もないため、ボクシング用具がない方でも気軽に取り入れることができます。
シャドーボクシングでは決まったやり方、手順はありませんが、基本のフォームを身に付けるために以下のような点を意識しておきましょう。
- 足は肩幅程度に開く
- 両足は平行にし、少し右方向に向ける(左利きの方は左方向へ)
- 利き足のかかとは浮かした状態でポージング
- 両脇を締め、左手は顔や首のあたり、右手は顔の右下に置く
またシャドーボクシングのコンビネーション(パンチを出す順番)には、以下のようなものがありますので参考にしてください。
- 左ジャブ→右ストレート→左アッパー
- 左ジャブ→左に素早く移動→左フック→右ストレート→右に移動
特に左右の動きを取り入れたシャドーボクシングは有酸素運動としても効果が高いですので、基本的な動きを覚えたら実践してみましょう。シャドーボクシングの時間、セット数については5分間3セット(インターバル60秒間)を目安にしてください。
■まとめ
ホームトレーニングは本格的に始めると初期費用がかかるなどのデメリットがあります。しかし器具なし、簡単トレーニングを取り入れるといった工夫を施せば運動に関する知識がない方でも手軽に始められるのがホームトレーニングの魅力です。
仕事で時間がないという方や屋外に出てのトレーニングが面倒という方は、ぜひ参考にしてください。